テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」でお天気コーナーを担当している気象予報士・古山圭子さんが特技のイラストを使って天気の豆知識を解説するコーナー。今回は「猛暑のサイン」と「李巌流」についてお伝えする。

21日、「海の日」の宮崎県内は海水浴日和となった。ただ、海には危険がたくさんあることを改めて認識して欲しい。2024年の水難者数は1753人と、過去10年で最多となっている。そして、日本の海水浴場で人が溺れる事故のうち、半数以上が“離岸流(りがんりゅう)”によるものと言われている。

「離岸流」とは?

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波は沖から岸に向かってやってくるが、どこかで沖に戻ろうとする。その戻る流れが「離岸流」だ。「離岸流」の流れは、最大で人の早歩きと同じ位の速さだが、水中だと速く感じられ水泳選手でも逆らっては泳げないとされている。

海上保安庁の実験映像を見ると、砂浜に向かう波の動きとは逆方向に、緑色の着色剤が勢いよく流れている様子が確認できる。これに逆らって泳ごうとすると体力を消耗したり、パニックになったりする恐れがある。

「離岸流」に巻き込まれたら?

それでは「離岸流」に巻き込まれたら、どう対処すれば良いのか。まずは落ち着くこと。たとえ流されたとしても、まずは「落ち着くこと」が重要だと、古山予報士は強調する。「離岸流」に逆らって泳ぐのは、ただただ、体力を消耗するだけだ。岸と平行に泳ぎ、流れから抜け出してから岸に向かうのが正しい対処法。また、いざという時には、「浮いて助けを待つ」ことも有効だ。

 猛暑のサイン「クジラの尻尾」が出現!

この先、海に入りたくなるような暑さと晴天が続きそうだ。今回のポイントは、「天気図に巨大生物」 さて、巨大生物とは何のことだろう?

23日の天気図を見ると、東には太平洋高気圧。そしてその周辺の等圧線の形が、「クジラの尾型」と言われていて、猛暑のサインなのだという。太平洋高気圧とチベット高気圧、ダブルの高気圧に覆われる事で、まるで「2枚の布団に覆われているような状態」となり、猛暑になるということだ。

今後の天気は夏空が続く見込みだ。急な雨の可能性もあるが、日中は強い日差しが照りつける。22日は熱中症警戒アラートは発表されていないものの、注意が必要だ。

(テレビ宮崎)

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