1年で最も暑さが厳しく感じられる頃とされる「大暑」の7月22日。全国237地点で、最高気温が35℃を超える猛暑日を記録しました。

最高気温34.3℃となった東京では、熱中症の症状で71人が救急搬送。
そんな厳しい暑さとなった、22日に多くの人が集まっていたのは、東京・葛飾区で開かれた「葛飾納涼花火大会」です。

取材スタッフ:
現在午後1時、こちら葛飾区の花火大会の会場ですが、もうすでに場所取りのブルーシートが、すごい数並んでいますね。
5月に予定されていた、足立区の花火大会が中止となったため、ようやく迎えた都内最大の花火大会。会場には昼からブルーシートを敷いて、始まるのを今か今かと待つ人の姿が…。

しかし、待っていたのは猛烈な暑さ。取材スタッフが持参した温度計が38.5℃を指し、熱中症の心配もある中…。

日傘の下に体をまるめてなんとか日陰に収まろうとする人や、クーラーボックスから冷えた飲み物を取り出して飲むなど様々な暑さ対策が見られました。

そんな中、傘が何個も重なってドーム状になった“謎の物体”が目に入りました。早速、取材スタッフが声をかけます。

取材スタッフ:
これは何ですか?

花火客:
日傘を5個くらいつなぎ合わせて作った「日傘ドーム」です。(小型の)扇風機が(中で)5台回ってる。テントみたいにこもらないので結構風の通りがいいので。用意しないとさすがにきついですね。

あえて橋の下に場所取りをして、橋の日陰で涼む人も。

サーモカメラで見てみると、表面温度が45℃以上を示す真っ白になった日なたに対して、日陰は30℃前後を示す緑色です。

橋の下に場所取りする花火客:
ここ(橋)のかげの下が、自分的にはベストですね。

場所取りに苦労している家族もいました。2歳の息子がこの日、“花火大会デビュー”だという佐藤さん親子。

花火が見やすい場所は、有料か、すでにシートで一杯です。探すこと20分…なんとかベビーカーが置ける平らな場所を見つけました。

花火が上がると思われる方向には、木のしげみがあり「ここ見えるのかな」と少し不安になりながらも、打ち上げを待ちます。

午後7時20分、幕を開けた、葛飾納涼花火大会。
序盤は、富士山を模したナイアガラの花火などが観客を魅了します。

さらに、3月葛飾区でオープンした「こち亀記念館」の開業を祝い、主人公・両津勘吉こと“両さん”の“眉毛型の花火”も打ち上がりました。

2歳の息子が花火デビューとなった佐藤さん親子は…。

2歳の息子「はなび!はなび!あーでっかい!」

夜空を彩る花火に大興奮!「もういっかい!もういっかい」とせがむ様子も見られました。
土手を駆け上がる・制限エリアに侵入…トラブルも
盛り上がりの一方で、打ち上げ開始に間に合わず、本来の動線から外れて土手を上がる人々の姿が。

警察官が「危ないから上がらないで」と笛を吹きますが、警告を無視して強行突破する人も。

さらに、一般客は入ることができない報道陣用のスペースにも、メディアパスを持たない若い男性たちの姿が。警備員が声をかけます。

警備員「失礼します、メディア証は?ここメディア専用なので」
男性「そうなん?すぐ出るけぇ」
警備員「ご移動お願いできますか?」
男性「人待っちょるけぇ、待って」

小さなトラブルや違反はあったものの、大きな混乱や「ゲリラ雷雨」に見舞われることもなく、花火大会は無事幕を閉じました。
(「サン!シャイン」 2025年7月23日放送)