公安調査庁は、オウム真理教の後継団体「Aleph(アレフ)」について、麻原彰晃こと松本智津夫元死刑囚の次男が「2代目グル」を自称し、組織運営を主導していると認定。
さらに、松本元死刑囚の妻を後見的に補佐する立場にあると認定したことを明らかにしました。

1995年に地下鉄サリン事件など重大なテロ事件を起こしたオウム真理教。
現在、30代前半の次男は地下鉄サリン事件が起きた時は1歳でした。
当時、取材に応じた松本元死刑囚の妻が次男を紹介していました。

19年後の2014年、FNNは親族とともに成長した次男を取材。

当時の映像では、松本元死刑囚の妻の後ろを歩く水色の服を着た次男の姿が確認できます。
車に乗り込んだ2人に親族が問いかけると次のように応じました。

親族:
ちょっと話したいことがあるんだけど。

次男:
あのね、私はあなたの弟のつもりでいるわけ。

親族:
うん。

次男:
だから家族として話すつもりはあるけど、マスコミと話すつもりはない。

親族:
だけどね、誰かと一緒にいないと危ない教団に関わっているのは事実でしょ?

次男:
何が危ないの?ここ20年、何も一切起こしてないのに。

親族:
起こしているでしょ。(教団は)刑事事件だって起こしているじゃないの。

次男:
ああもう、とりあえず閉めるよ。ドアに挟まるから危ないよ。

こう話したあと、次男らは車で立ち去りました。

今回、「2代目グル」と自称し、組織運営を主導していると認定した公安調査庁。
地下鉄サリン事件発生から30年となる2025年の認定には、どのような意味があるのでしょうか。

フジテレビ・上法玄解説委員:
(一連の事件を)全く反省せず、今後も教団運営をやっていくという姿勢の現れではないか。(公安調査庁は)これまでも大量無差別殺人、そうした行為に及ぶ危険性があると指摘してきたし、今後もその可能性があるという危険性を改めてここで世間に対して警鐘を鳴らすといった発表になった。

2025年4月末時点で、国内にいるアレフの構成員が約1190人いるとしている公安調査庁。

22日、アレフに対し、団体規制法に基づいて再発防止処分を継続するよう公安審査委員会に請求しています。

社会部
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