7月20日投開票の参院選岩手選挙区、1つの議席をかけた熱い戦いを振り返ります。
立憲・現 横沢高徳氏(53)
「25歳までの健常者としての視点と、この車いすから見える視点、両方の視点から社会全体をしっかりと捉え、国民の生活が第一の政治を実現する」
当選を確実にした立憲民主党の横沢高徳氏、53歳。
元モトクロス選手、事故で車いす生活となってからは、バンクーバーパラリンピックのチェアスキー日本代表として活躍した経歴があります。
6年前、野党統一候補として無所属で出馬し初当選。
今回も共産・社民の県組織から支持を受けるなど、事実上の野党共闘の態勢を整え、ガソリン・軽油の暫定税率の廃止や障害者の視点から社会保障の充実などを訴えてきました。
立憲県連 小沢一郎最高顧問
「横沢高徳氏を岩手から皆さんの代表として、参議院に送ってください」
応援演説には県連の小沢一郎最高顧問や、政治資金をめぐる問題で県連との確執が続く階猛衆議院議員、さらに達増知事が遊説に同行するなど多くの応援弁士が後押ししました。
立憲・現 横沢高徳氏(53)
「国民の皆さまのために働く、県民の皆さまのために働く。戦うアスリートとして、これからも全力で挑戦していく」
自民・元 平野達男氏(71)
「農業、岩手には林業もある。沿岸部には水産業もある。一次産業の振興は平野達男にお任せください」
自民党の元議員・平野達男氏、71歳。
出馬表明後から県内を5周以上まわり、物価高を上回る賃金の上昇などを訴えてきました。
2024年辞職した広瀬めぐみ元議員による政治とカネの問題の影響が残る中での逆風の選挙戦、難局を打開しようと、7月11日には石破首相が就任後初めて岩手に入りました。
自民 総裁 石破茂首相
「5年先10年先の日本に責任を持たなければならない。それができるのは平野達男であります」
石破首相によるてこ入れも及ばず、平野氏の国政への返り咲きは叶いませんでした。
また、参政党の新人・及川泰輔氏、46歳は、連日の辻立ちや1日に6回ほどの街頭演説を行う「草の根」戦術を展開。給付金による子育て政策などを訴えました。
7月8日に党の神谷宗幣代表が盛岡市内で応援演説をした際には、約400人の聴衆が集まりました。
5月に市内で神谷代表が行った演説と比較すると聴衆の数は約10倍に。
及川氏は国政に届きませんでしたが、党の勢いを感じさせる選挙戦となりました。
立憲・現 横沢高徳氏(53)
「50年後100年後未来の日本を見据えて、しっかりとした政策を掲げ強くやさしい日本を岩手からつくる」
与党に厳しい逆風が吹き荒れる中、盤石な戦いを見せた横沢氏。国民の生活が第一の政治実現を目指し2期目に臨みます。