続いては5日開幕する夏の高校野球・熊本大会の話題です。今回は有力チームの中から「お互いに意識している」という第1シード・東海大星翔と第4シードの熊本工業を取材しました。キーワードは「投手力」です。

【東海大星翔・比嘉健太主将】
「必ず甲子園に出場して全国制覇できるように頑張ります」

第1シードの東海大星翔。ことしは投手陣を中心に守り勝つ野球を目指します。

エースナンバーを背負うとみられる水野右京。速いものと遅いもの、緩急をつけた2種類のカーブを武器に打たせて取るピッチングが持ち味です。

この夏はさらに2年生のWサウスポーが台頭。多彩な変化球を操る川島夢叶に、同じく2年生でチェンジアップにキレがある三池祐五と、様々なタイプのピッチャーが顔を揃えます。

また、実戦的な練習の合間には必ずミーティングを挟む形を取り入れました。全体練習が終わった後、ではなくプレーの直後に問題点を確認。全員の記憶が新鮮なうちに課題解決につなげます。

【東海大星翔・比嘉健太主将】
「今のランナー付きノックで出た課題や問題点を話し合って、一個ずつ、つぶしていきながらチームを作っていく意識でやっています」

また、バッティングでは一人一日1000スイングを目標にバットを振り込みます。「一番のライバルは?」と比嘉キャプテンに問いかけると…。

【東海大星翔・比嘉健太主将】
「いい試合をしているのは熊本工業さんやと思うし、春(の大会)は1対0で勝ったんですけど、RKK旗は4対0で負けて、去年も甲子園に出て、そのメンバーがチームの中心となってやっていて、熊本工業さんを(一番の)相手として意識してやっています」

2年連続で夏の甲子園出場を狙う第4シードの熊本工業。投手陣の充実ぶりは熊本でも1・2を争います。

【熊本工業・山本凌雅投手】「投手陣が自分たちのチームの軸となってくると思うので、その中でも自分が先頭に立って、自分がピッチャーの中では引っ張っていく意識っていうのはあります」

去年、夏の甲子園でエースナンバーを背負った山本凌雅。県内でも屈指のコントロールを誇り、フォアボールから崩れることがまずありません。得意のカットボールを軸に打たせて取るピッチングで試合を作ります。

そして、もう一人のエース格、幸碧唯(ゆき・あおい)。最速145キロのまっすぐでぐいぐいと打者を押し込んでいくスタイルです。

【熊本工業幸碧唯投手】
「先発・中継ぎ・抑えと全部の場面で(登板が)あると思うし、ピンチで投げることもあると思うので、そこで全力で抑えられるように頑張りたいです」

その後さらに取材を進めると…ひときわ大きい体格の逸材を発見しました。188センチの長身、2年生の井藤啓稀。最大の武器は独特の高いリリースポイントから放たれるストレートで、ホームベース付近での威力を感じさせます。

さらに井藤はバッティングにも非凡な才能が。冬の間に1.2キロの重いバットを振り込み、飛距離が飛躍的にアップしたといいます。右へ左へ長打を放つ姿から、田島監督は「この夏、4番を任せたい」と明言していました。

山本、幸の2枚看板に加え、投打の二刀流をこなす井藤の出現で熊本工業、夏への仕上がりは万全です。

【熊本工業山本凌雅投手】
「東海大星翔さんは新人戦から全部の大会で対戦してきて、お互い1年間で競い合ってきたチームだと思うので、最後は東海大星翔に勝って甲子園に行きたいと思います」

テレビ熊本
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