仮想オフィスで“孤独感”を解消

テレワークが広まる中、“孤独感”を解消する新たなサービスを取材した。

日立ソリューションズ・小倉文寿さん
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テレワークをしている男性。
そのモニター画面を見てみると、細かく仕切られた部屋の中に、たくさんの顔アイコンが…。

日立ソリューションズ ワークスタイルイノベーション本部・小山善直本部長:
仮想オフィスが提供するのは『いま、ちょっといいですか』という、ちょっとした用事を済ませるためのコミュニケーション。

日立ソリューションズ・小山善直本部長

テレワーク中の孤独感を解消する新たなサービスだという。

神奈川・横浜市の自宅でテレワークをしているのは、日立ソリューションズで働く小倉文寿さん。

新型コロナウイルスの影響で、小倉さんが出社するのは月に1回程度。
ほとんどが在宅勤務となった。

小倉さんが働く日立ソリューションズでは、テレワーク向けの新たなサービスを提供している。

小倉文寿さん:
実際にオフィスにどんな感じで人がいるか見ることができる。

これは、バーチャル上のオフィスに出社する仮想オフィスというサービス。
出勤すると、自分のアイコンが表示される。

アイコンをよく見ると、緑と赤で色分けされている。

緑は『いま話しかけていいよ』赤は『いま忙しいので話しかけないでください』の合図だという。

「ちょっといいですか?」を気軽に

このサービス、緑の同僚の部屋をクリックすると、すぐに通話を開始できる仕組みになっていて、「いま話しかけていいか?」が一目でわかるようになっている。

小倉文寿さん:
部下が来るときは仕事の話で、『ちょっとあの件…』と仕事の相談が多い。

話しかけてよい状況を可視化することによって、テレワーク中にはハードルが高い「ちょっといいですか」が気軽に言えるという。

また、オフィスではよく見かける“あの光景も”…。

小倉文寿さん:
運動不足を解消するすべを知りたい。皆さん何かやってます?

同僚:
最近、家の中で踏み台昇降をはじめた。

小倉文寿さん:
地味ですね!

同僚:
打ち合わせをしながらやったり。

小倉文寿さん:
打ち合わせしながらやるのか~。

オフィスのざわざわした感じが安心感

顔を合わせたときの“ちょっとした雑談”も、仮想オフィス上に設けられた休憩スペースに集まって行われる。

小倉文寿さん:
仮想オフィスを使うようになって、オフィスのざわざわした感じが感じ取れるようになった。意外とそれがあると安心するというのがこれを使って思いました。

このサービスは、アメリカのスタートアップ企業が開発したもので、日本では8月から日立ソリューションズが提供。すでに、100件を超える問い合わせがきているという。

日立ソリューションズ ・小山善直本部長:
在宅勤務が毎日になっていくと、自宅で働いているときに、ものすごく不安感であったり、孤独感を感じるというところで、出社している様子がその場でリアルタイムで見えるという日常感、そこが見えるという安心感があるんだと思います。

日立ソリューションズ 小山善直本部長

テレワークは「報連相」より「雑相」

三田友梨佳キャスター:
(株)キャスター取締役COOの石倉秀明さんに聞きます。
石倉さんの会社ではスタッフ全員がオンラインで仕事をされていますが、この仮想オフィスはどうご覧になりましたか?

(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
テレワークも慣れてくれば、いつ話しかけて良いかそれほど気を遣うこともなく自然と雑談や相談をできるようになるんですけど、慣れるまでのステップとして「今話しかけて大丈夫?」とか「今はちょっと忙しいのでやめてほしい」という相手の状態がわかるというのは、話しかけたい人にとっては余計な気を遣わなくて良いのかもしれません。

三田友梨佳キャスター:
オンライン上のコミュニケーションでは、「雑談こそ大事」と石倉さんは常々話されていますよね。

(株)キャスター取締役COO・石倉秀明氏:
そうですね。テレワークになると「報連相」ではなく、雑相「雑談」と「相談」がコミュニケーションにおいてすごく重要になります。

例えば、雑談や相談をあまりしたことのない上司に、大事な報告をすることも非常にハードルが高くなりますから、そういう意味でも「雑相」は大事になってきます。

実際に26の会社で、会議の冒頭で「2分間だけ雑談を入れたチーム」と「雑談をしなかったチーム」をそれぞれ30組ずつ2週間続けた実験がありますが、結果として、雑談があったチームは発言した人の数も発言自体も2倍近くになりました。
おまけに会議の時間が定刻通り終わる確率が1.6倍になっているという結果が出ていて、「雑相」がテレワークの生産性を上げる役目も果たしている状況です。

三田友梨佳キャスター:
テレワークでは孤独を感じやすい一面もあると思いますから、コミュニケーションの機会を意識して増やすことで相談しやすくなったり、場合によっては生産性の向上に繋がったりとさまざまな可能性があるのかもしれませんね。

(「Live News α」9月28日放送分)