観測史上最も早い6月の梅雨明けです。
福岡管区気象台は27日、熊本県を含む九州北部地方が「梅雨明けしたとみられる」と発表しました。
熊本市の江津湖は、早くも涼を求める人たちでにぎわいました。
太平洋高気圧に覆われ、日差しが降り注いだ県内。
福岡管区気象台は27日午前、熊本県を含む九州北部地方の梅雨明けを発表しました。
平年より22日、 去年より20日早く、1951年の統計開始以降最も早い梅雨明けとなりました。
【中原理菜アナウンサー】
「例年、真夏ににぎわう上江津湖。まだ6月ですが、冷たい水を求めて親子連れなどでにぎわっています」
最高気温32・3度まで上がった熊本市。
水が湧き出る上江津湖の『じゃぶじゃぶ池』には、早くも水着姿の子どもたちが。
【水遊びをしていた親子連れ】
「とっても気持ちいいです」
(6月の梅雨明けです)
「早いですね、びっくりでした。暑くて暑くて、ちょっとでも涼しいところをと思って来た」
(水を触ってどんな気持ちだった?)
「冷たかった」
「これからたくさん水遊びに来ることになると思う」
統計が残る1951年以降、過去九州北部の梅雨明けが最も早かったのは今から31年前、1994年の7月1日です。
【尾谷いずみアナウンサーリポート(当時)】
「傘の専門店です。雨傘が去年の同じ時期と比べて2~3割しか売れていないということです」
この年、梅雨らしい梅雨はほとんどなく、熊本市の6月7月の降水量は300ミリ。
平年の半分にも満たないものでした。
その結果、県のまとめでは上水道をダムの水に頼る天草を中心とした20の市町村で
「減圧給水」や「時間給水」の措置が取られ、約14万人の生活に影響が出ました。
また、ミカンやナシなど果樹関係を中心とした農業被害は、県全体で110億円にのぼりました。
では今年の梅雨はというと、今月の降水量は430ミリ、1カ月の降り方としては
ほぼ平年並みです。
さらに遡ると、梅雨入り前の5月に平年の約2倍の300ミリの雨が降りました。
いつもの年なら6月7月に降る雨が、ほぼ1カ月前倒しして降った形です。
天草市の水がめ、亀川ダムの午後1時時点の貯水率は100パーセント(利水容量)で、すぐに渇水の心配はなさそうです。
観測史上最も早く明けた今年の梅雨。
これからは「大雨」よりも「暑さ」に注意が必要です。