高級食材の代名詞ともいわれるウニ。
まもなくウニ漁が最盛期を迎える北海道で、その価格に大きな変化が出ています。
取材班が訪れたのは、ウニの産地として知られる北海道西部の積丹半島。
青く透き通った“積丹ブルー”と呼ばれる海で育ったムラサキウニは、クリーミーで濃厚な甘みがあり人気です。
ところが、観光客からは「ウニも食べたい、できればと思ったが、あまりの値段にどん引きした」という声が聞かれました。
新鮮な生ウニ丼が食べられる店「田村岩太郎商店」。
ここ数年は海水温の上昇などでウニの身が小さくなった他、個体数が減少し価格が高騰。
2024年は海が荒れ、漁に出られない日も多く、高い時には1杯1万円まで値段が上がったといいます。
田村岩太郎商店・下澗武士店長は「年1回来てくれてたお客さんが今年は止めとこうかなって」と話します。
ところが2025年は天候が安定し、生育状態もいいため、生ウニ丼の価格は27日時点で1杯6500円と高い時のほぼ半値となっています。
東京からの客:
びっくりしました本当に、全然味が違う、甘くて。
愛知・名古屋からの客:
スイーツみたいにとろける。おいしいですね。こっちで食べると、高くてもこの価値はある。
積丹の生ウニが食べられるのは、漁が行われる8月末までとなります。
ウニの価格下落は関東でも。
生ウニを使った丼ぶりが人気の神奈川・横浜市内のそば店「いろは」。
ウニとイクラがたっぷり入った「ウニいくら丼」を2400円で提供しています。
来店客は「おいしいです。普段あまり食べないから特別においしく感じる」「これだけのものがこの値段で食べられるのがコスパがいい」と話します。
東京の豊洲市場で仕入れるウニも価格が下がっているといいます。
いろは・金森孝治さん:
去年と比べて1箱あたり1000~2000円ほど安くなってます。その分いいウニを使って、お客さまに出すことができるので助かります。
一方で、イクラの価格は上がっているそうで、ウニの価格が下がり助かっているといいます。
店では、今後もできるだけ値上げはせず販売を続けていきたいということです。