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プレスリリース配信元:NPO法人結び手
NPO法人 結び手(代表:福岡洸太郎)は、2025年6月、インド・グルガオンにて路上生活者30名を対象に実態調査の中間報告を公開。努力すらできない貧困の現状、ジェンダー、デジタル格差の実態を提示。
📝 調査の背景と目的
インド・ハリヤナ州グルガオンは、国際企業の進出が進む一方で、都市開発の陰に置き去りにされた「路上生活者」が多数存在します。本調査は、「外部環境が原因で努力できない環境」の実態を明らかにすることを目的に実施。教育歴・就業状況・収入・支出・デジタル格差の有無などから、構造的貧困の可視化を試みています。
📊 調査概要
調査期間:2025年6月中旬
対象地域:グルガオン市内の主要ストリートおよび公園周辺
対象者数:30名(今後200名まで拡大予定)
調査方法:半構造化インタビュー+現地観察
主な項目:教育歴/中退理由/職種/収入/支出/スマホ保有 など
🔍 主な調査結果
■ 教育の欠如と機会の喪失30名中24名(80%)が「非就学」または「初等教育で中退」
中退理由:貧困/学校が近くにない/家族の慣習/介護の必要
→ 教育がない → 文字が読めない → 数字がわからない → 情報にアクセスできない
■ 世襲的な職業選択と自営業の限界
多くが「耳掃除」「物乞い」「路上販売(ロープ・ほうき)」
親の仕事をそのまま継承し、職業選択の自由が存在しない
→ 仕事は「選んだ結果」ではなく、「選択肢がなかった結果」
■ 月収・支出の実態とジェンダー格差
平均月収:約13,500INR(≒2.4万円)
支出内訳:食費・生活費・衣類・家族の小遣いなど
多くの女性は無収入で夫や父に依存
→ 女性の経済的自立はほぼ皆無
■ デジタル格差と情報遮断
スマホ保有率:30%以下
SNS、給付制度、教育コンテンツへのアクセスなし
→ 情報格差が「努力のスタート地点」すら奪っている
🔎 結び手としての考察
私たちはこの調査を通じて、単に「貧困の記録」を残すのではなく、努力する自由すら奪われている現実に直面しました。教育の欠如は偶然ではなく、構造によって生まれている
情報にアクセスできないことが機会を奪う最大の壁
「生まれた環境」によって、人生の方向が決定されてしまっている

🧭 提言と今後の展望
教育格差とデジタル格差の可視化 → 優先支援地域の選定へ
日本・インドの大学との共同研究体制の構築
AI分析を活用した定量・定性の両面からのアプローチ強化
政府・企業との連携によりデータベースを社会還元
🎙️ 結び手からのメッセージ
「このデータの先には“顔”があります。努力したくてもできない人々の尊厳を、私たちは守りたい。」
このレポートが、真に“機会のある社会”を目指す第一歩になることを願っています。
英訳版も後日公開予定。拡散・引用歓迎です。
📩 調査連携・研究協力・支援に関するお問い合わせは:info@musubite.org
【公式HP】https://www.musubite.org/
■NPO法人結び手とは

NPO法人結び手は、「世界から外部環境が原因で努力できない人をゼロにする」をミッションとして2021年に設立され、インド国内22の地域で10団体以上と共に活動を展開するNPO法人です。代表福岡がインドに住み、現地での活動にコミットしています。ビハール州・ラジャスタン州を中心に1,560人の子どもたちに学習する機会を提供し、ブロックプリント製品の作成等を通じた女性自立支援を実施しています。インド在住の代表福岡をはじめインド国内外で国籍を問わず課題解決することを目的に活動しています。
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