長野県池田町で梅の実とシソなどを一緒に漬け込んだ特産品の「紅梅漬」の講習会が行われました。若い世代で漬物離れが進む中、家庭でも実践してもらい食文化を残していきたいとしています。
専用の道具で割ったのは梅の実。そこに上白糖をまぶし、甕(かめ)の中へと入れていきます。作っているのは池田町の特産品の「紅梅漬」です。
6月25日、町の研修センターで「紅梅漬」の講習会が開かれました。
指導:
「上(に砂糖)が多い分には重力で下がっていくので気にしなくていい」
教えるのは、地元の女性たちでつくる「ふるさとの味開発研究会」のメンバーです。
池田町ふるさとの味開発研究会・常山幸子さん:
「私たちが漬けている紅梅漬けを多くの人に伝えたいな。私たちも高齢化して大変なので、引き継いでくれるような方が出てきたらいいな」
「紅梅漬」は、梅の実とシソなどを一緒に漬け込んだもので、カリカリした食感と甘酸っぱい味わいが特徴です。
池田町では昔から家庭などで作られていて、より多くの人に知ってもらいたいと、研究会が商品化を進めてきました。
しかし、若い世代の漬物離れなどもあって漬ける家庭は減少。さらに研究会のメンバーの高齢化も進み、活動継続が難しくなってきています。
そこで、3年前から始めたのが講習会です。漬け方を学んで、家庭で実践してもらうのが狙いです。
25日は、地元住民などおよそ10人が参加しました。まずは、味をしみこみやすくするため、事前に塩もみなどをした梅の実を割っていきます。
割った梅の実に上白糖をまぶしたらー甕の中に、梅、シソ、グラニュー糖をそれぞれ層になるように重ねて漬け込みます。
ふたをして、冷蔵庫で1カ月余り漬け込めば完成です。
町内から:
「梅の香りってすごくいいですよね、楽しくできました。カリカリでおいしい梅なので、そうなると(漬かると)うれしいな」
町内から:
「小さいときからいただいているので、なくてはならない。(こうした取り組みは)とっても大事だと思います」
池田町ふるさとの味開発研究会・常山幸子さん:
「地域で培ったものの良さを若者に伝えきれていなかったり、もったいないな。池田にいっぱいいいところ、いいものがあるよと紅梅漬を通して伝えられたらな」
講習会で漬けた梅は、町内の道の駅や一部のコンビニなどで販売される予定だということです。