歯間ブラシは歯ブラシ“前”に
歯間ブラシとフロスの役割はほぼ同じようにみえるが、実は微妙に違うという。
歯周病が進みやすい30代以降は、なるべく歯ブラシをする前に歯間ブラシで奥歯に詰まった食べかすや歯垢をかき出すのが良い。

「歯磨きは、歯ブラシと歯間ブラシ、フロスの3つを1セットで行いましょう。
歯間ブラシは、歯の間の歯肉側についた食べかすを取り除くものです。一方、フロスは歯の側面の汚れを落とすもので、2つは役割が違います。
最初に歯間ブラシで奥歯の汚れをかき出すことで、歯磨き粉の成分が浸透しやすくなり、歯磨きの効率が上がり、歯肉マッサージの効果もあります。ただ、歯間ブラシは歯の隙間を広げてしまうことがあるので、自分の歯のサイズにあった歯間ブラシを選んで、主に奥歯で使うようにしましょう」

歯磨き粉は、歯ブラシが乾いた状態で付けて磨くと、歯の着色を落とす効果が一層発揮されるという。
歯ブラシ後は、フロスで歯と歯の間の汚れを落とし、仕上げにマウスウォッシュでうがいをすれば口臭予防にも効果がある。

忘れてはいけないのが「舌磨き」だ。
舌には白っぽい苔のような「舌苔」が付着している。これは細菌や飲食物、薬などの影響でつく汚れで、歯磨きの最後に舌の奥から手前にかけて汚れをかき出すように磨くと良い。

「食べかすはだいたい4~8時間で細菌に変化します。朝晩の2回歯磨きをすれば、細菌性の歯垢になる前に汚れを落とせますが、飲食後は毎回できるだけ水で口をゆすぐことを意識してください。
またシュガーレスのガムを噛むこともおすすめです。唾液が分泌され、抗菌作用で虫歯や歯周病予防になります」
セルフケアだけではなかなか予防が難しい歯周病。
早期発見、早期治療のためにも歯科医院での定期検診がおすすめだ。