ロッテとソフトバンクの首位攻防戦第1ラウンド。
ロッテは太ももの故障で離脱していた外野手の荻野貴司(34)が復帰。本拠地ZOZOマリンには今季最多の8337人が詰めかける中、円陣の中心でシーズン終盤の巻き返しへ掛け声をかけた。

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そのロッテは2回、「絶対に負けられない」と意気込んだ先発・二木康太(25)がアルフレド・デスパイネ(34)に5号ソロを浴び先制を許すがその直後、一打同点のチャンスを作る。
藤岡裕大(27)のセカンドゴロを周東佑京(24)がファンブルする間に同点とすると、打席には23日にケガから一軍復帰を果たした福田秀平(31)。

「チャンスなので、何とか返したかった。うまく体が反応してくれた」と、先発左腕のマット・ムーア(31)のチェンジアップを捉え、センター前へ。古巣から移籍後初タイムリーを放つ。

さらに安田尚憲(21)、中村奨吾(28)にもタイムリーが飛び出すなど、この回、打者一巡の猛攻でムーアから一挙5点を奪い逆転に成功する。

一方、ここ1カ月首位を守り抜いてきたソフトバンクは7回、周東が2番手の唐川侑己(31)から自らのミスを返上するタイムリーヒット。1点差まで詰め寄る。

これで流れがソフトバンクに傾きかけるが、その前に立ちはだかったのは、巨人から移籍後5試合連続無失点中の澤村拓一(32)。 

柳田悠岐を149キロの高速スプリットで空振り三振、デスパイネからも149キロ高速スプリットで見逃し三振を奪うなど、好リリーフで8回を無失点に抑える。

9回のマウンドは益田直也(30)が無失点で締め、24セーブ目を挙げた。

ヒーローインタビューのお立ち台に上がった福田。8月下旬から右恥骨筋損傷で約1カ月離脱し、23日に復帰した。6月の開幕直前の練習試合では、デッドボールを受け右肩甲骨を亀裂骨折もした。「今年はケガをして迷惑をかけたので、これから活躍できるように頑張っていきたい。直接対決で勝てるように明日も強い気持ちで臨みたい」。ケガと不振に焦り苦しんだ男が大一番でチームを勝利に導いた。

これでソフトバンクは引き分けを挟んで5連敗。
対するロッテは連敗を3で止め、首位ソフトバンクとのゲーム差を1とした。

【9月25日プロ野球結果】
巨人8-4中日
ヤクルト6-3阪神
広島5-3DeNA
西武5-4楽天
オリックス9-2日本ハム
ロッテ7-4ソフトバンク

加藤忍
加藤忍

早稲田大学卒業。フジテレビ入社。スポーツ局すぽると!ロッテ担当、ヤクルト野球中継などを経て現在は報道局兼スポーツ局。