梅雨とは思えない暑さが続く中、6月からは職場での熱中症対策が義務付けられたこともあり、福井県内でも各企業が対策に乗り出しています。
午前中から30度を超える暑さの中、福井市の九頭竜川河川敷には、工事を請け負う永平寺町の建設会社「西村組」の作業員の姿が。暑さ対策として支給された、ファンで外気を取り込み体温を下げるファン付きウェアを着て作業をしていました。
作業員にその着心地を聞くと―
「このファン付きの服を着ると、とても涼しくなります」
「こういう対策をしてくれると体調面を気遣ってくれているなと働きやすさを感じる」
国は、6月から職場での熱中症対策を義務付けました。対象となるのは、気温が31度以上で連続1時間以上、または1日4時間を超えて作業するなどの場合です。
西村組では、5年ほど前から現場に暑さを測る機器を設置し、熱中症リスクを確認できるようにしています。現場の責任者は「定期的に休憩が出来たり、水分や塩分をとることが必須になって、自分の体を守ることはいいこと」と話します。
今シーズンは新たな暑さ対策として、大手飲料メーカーのコカ・コーラと提携し、現場に飲料を定期的に配給することになりました。工事現場で働く人に1日1リットルの飲料を配る計算で、暑さが続く9月末まで週1回、飲料の配送を実施します。
西村組では「それぞれの作業員の顔を見ながら、決まった時間に限らず水分や塩分をとりやすい環境を作っていきたい」としています。
一方、ホームセンターなどの店頭でも、熱中症対策グッズが目立つようになりました。
福井市のスーパーセンターPLANTを取材すると―
原渕由布奈アナウンサー:
「連日の暑さで熱中症対策が欠かせません。こちらの店では、すでに暑さ対策の特設コーナーが設けられていて、さまざまなグッズが並んでいます」
ゴールデンウイーク前後に設けられた特設コーナーでは、ここ数日の暑さで、商品が一気に売れ始めました。首もとを冷やすネックリングや塩飴などがありますが、中でも人気なのはー
PLANT・田端孝宏副店長:
「今年の新商品、冷却スプレーです。出勤前やお出かけ前にスプレーすると、汗をかいた時にひんやり感がある」
スプレーするだけという手軽さや、除菌や消臭といった機能も人気につながっている
ということです。
さらに人気が急上昇しているのが、空調服です。今年は、去年の3倍の数が売れているということです。田端副店長は「職場で熱中症対策が義務付けられたことで、外で作業をする人が買っていく」と話します。
デニム調のお洒落なデザインものや、バッテリーやファンの機能がパワーアップしたものも。手軽なものから本格的なものまで、様々な暑さ対策グッズが、夏本番に向けてさらに注目されそうです。