17日も全国的に異例の暑さとなり、東京都では午後3時までに熱中症の症状で54人が救急搬送された。今は体が暑さに慣れておらず、さらに湿度が高い時期だが、こんな時、注意が必要だと言われているのが「梅雨型熱中症」だという。一体どんな症状なのか詳しく見ていく。

街で聞いた「熱中症対策」は?

17日は、東京都心もぐんぐん気温が上昇し、2025年最も暑い1日となった。

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午後1時半ごろ、東京・有楽町の街頭温度計を見てみると36度と表示されていた。東京都では午後3時までに、熱中症の症状で54人が救急搬送された。

梅雨とは思えない異例の暑さに、街の人は「めちゃくちゃ暑い。梅雨をあまり感じなかった気がする。急に夏に入った」「暑いですね。2週間くらい前から半袖を増やして、今週はずっとキャミソール着てる」と話した。

街行く人たちへ梅雨時期の異例の暑さにどういった熱中症対策をしているのか話を聞くと、「日傘と扇風機(ハンディーファン)。(ハンディーファン)は今月買った。暑くなるのに備えて。冷たいプレートがついているので、肌にも当てられて良い」「スポーツドリンクとか塩が入ったようなドリンク。1日2本くらい飲んでるかも」「夜はずっと冷房つけっぱなし。朝までつけて過ごしている。食事で水分量が多いもの、トマトとかいっぱい食べるようにする。(Q.みずみずしいもの?)キュウリとか」「冷たいソバとか、今日の昼も冷たいうどんを食べた。あとはアルコール。生ビールでチャージで大丈夫!」などの声が聞かれた。

「コーヒー」は要注意…逆に水分が失われる?

その対策が本当に正しいのか、熱中症に詳しい上柳圭一医師に聞いた。

熱中症に詳しい上柳圭一医師:
キュウリ、トマトは非常に水分も多いし、特に電解質がトマトなどには含まれているので、非常にいい対策。汗とともに失われてしまうナトリウムやカリウムの補充が非常に重要。ただの水ではなくスポーツドリンク、塩あめを組み合わせるのが重要。

一方で気を付けなくてはならないこともあるという。

熱中症に詳しい上柳圭一医師:
水分補給をお酒やコーヒーで行う。利尿作用で逆に水分が失われる。(お酒やコーヒーを)摂取するなら同じ量の水を飲む。

上柳医師は、他にも熱中症の予防に良い食材があるといい「ヨーグルトもすごくおすすめ。水分も取れるし電解質も非常に含まれる。乳酸菌や腸内細菌を整える。おなかの調子が整って、熱中症予防で摂取している水分や電解質の吸収効率を上げる効果が期待」と話す。

意外と知らない「梅雨型熱中症」

今週は暑い日が続いているが、来週は一部で雨予報も出ている。そんな時に注意すべきことがあると上柳医師は指摘する。

上柳医師によると、急激な天気の変化に体が慣れていないと、気付かないうちに脱水症状や体温の上昇が進むことに注意が必要だという。

これを「梅雨型熱中症」といい、乾燥した暑さの場合、気温が高く湿度が低いため、汗の蒸発で体温を下げることがでるが、梅雨の時期は湿度が高いため、汗が蒸発しにくく熱が体にこもってしまうという。

さらに、梅雨の時期は窓を閉めることで室温が上がり、知らず知らずのうちに熱中症になることもあるそうだ。

上柳医師に今すぐできる熱中症対策を聞いた。

熱中症に詳しい上柳圭一医師:
まずコップ1杯の水を飲んでいただくことはすぐできる。今年、冷房をつけていない人は今すぐ試運転を始めてください。

季節外れの異例の猛暑。水分と適切な冷房で熱中症を防いでいくことが大切だ。
(「イット!」 6月17日放送より)

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