東海地方は2025年6月16日、三重県熊野市で猛暑日となるなど、各地で夏のような暑さになりました。今後も晴れや曇りが続く予定ですが、まだ梅雨明けではなく「中休み」となりそうだということです。

■梅雨入りしたと思ったら「猛暑日」に 農家は心配尽きず

東海地方は6月16日、高気圧と湿った空気の影響で気温が上昇し、三重県の熊野市新鹿で36.1℃、伊賀市上野で35.3℃と猛暑日に。さらに名古屋も33.5℃など、各地で30度を超える暑さとなりました。

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6月9日に梅雨入りしましたが、まるで真夏のような暑さで、今まさに旬を迎えた「桃」にも影響が出ています。

愛知県小牧市の伊藤農園では、およそ180本、25種類の桃を栽培しています。6月1日から収穫を始め、小牧市や春日井市の産直所で販売していますが、梅雨の時期に早くも始まった猛暑に、生育への影響を心配しています。

伊藤農園の伊藤初美さん:
この時期に雨が降らないと、7月に中心品種「白鳳」が出てくるんですけど、玉伸びがしなくなるという恐れが、桃が大きくならない。

桃は雨の日が多いと日照不足で色つきが悪くなり、一方、適度な雨がないとサイズが大きくならないといいます。

さらに急激な温度の上昇で、品種によっては桃にヒビが入ってしまうほか、味も渋みが出てくる可能性があるといいます。

そのため、出荷の10日ほど前まで日光を遮断する茶色の袋をかぶせるなどして対応しています。

伊藤初美さん:
急激な温度に桃がどう対応していくのか、心配は心配ですね。(天候は)どうかなるものでもないので、見守るしかないですね。

■梅雨はこのまま終わる?しばらく晴れが続く予報

今後の予報を見ると、東海地方はしばらく晴れや曇りが続き、ほとんど傘マークがありません。名古屋の最高気温も、17日以降は連日35度以上の猛暑日続きの見込みです。

梅雨はこのまま終わるのか、福島智之気象予報士に聞きました。

梅雨の時期は、北側の初夏のヒンヤリとしたカラッとした空気と、南側の蒸し暑い空気がせめぎ合うところに前線が生まれて雨が降ります。福島気象予報士によると、この前線が北に行ったり、南に行ったりすることで雨が止むタイミングがあり、これが「梅雨の中休み」となる見込みだということです。

この先、南にある太平洋高気圧が北に押し上げられる予報となっているため、晴れが続いて蒸し暑い日々が続きますが、6月下旬には梅雨空が戻って来る見込みのため、まだ梅雨明けではなく、「梅雨の長い中休み」となりそうだということです。

(東海テレビ)

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