小児がんと闘う5歳の女の子が必要とする薬が、さまざまな人の寄付により、購入できることになりました。支援を呼びかけていた女の子の両親が6月13日、感謝の言葉と未来への思いを語りました。

(父親 吉崎志穂さん)
「目標金額の6021万円を達成することができた。たくさんの支援温かい応援を ありがとうございます。」

徳島県に住む吉崎うたちゃんの両親が思いを語りました。2歳の時に小児がんの一種、「神経芽腫」と診断されたうたちゃん。抗がん剤治療など1年7カ月の治療を耐え抜き、安定した状態まで回復しましたが、今は再発の不安にさいなまれています。

この病気は半数以上が再発し、再発すれば生存率は10%未満といわれています。再発リスクを減らす薬は、日本では承認されておらず、海外から輸入するには6000万円を超える費用が必要となっていました。家族は費用を集めるため、うたちゃんの母親のふるさと、香川県内でも寄付を呼びかけていました。

(協力した飲食店 三浦美香さん)
「少しずつでもいいので、世の中世知辛いので少しずつ思いやって生きていけたらと思うので(多くの人が)うたちゃんに協力してほしいと思う」

インターネットで資金を集めるクラウドファンディングも活用し、6月に輸入に必要な費用をまかなえる寄付が集まったということです。

(母親 吉崎志穂さん)
「高い壁だったので会ったことのない人たちの応援の声もたくさんもらって、世の中はこんなに温かいんだなと感じた。」

輸入した薬の服用は、2年間続きますが、うたちゃんの体に合うかはまだ分かりません。さらに再発リスクをゼロにはできずこれからも不安と闘う日々が続きます。そんな状況ですが明るい未来に向けて思いを語りました。

(母親 吉崎志穂さん)
「まずは元気にうたらしく育ってくれることを望んでいる。年齢に応じて 理解してもらえればと思うし、本人なりに皆さんからもらった 温かい応援をどのように受け止めるかは、親としてしっかり見つめていきたい。たくさん温かいものをもらったので、いつか返せる子になってほしい。」

岡山放送
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