2年前の6月12日、長野県上田市のしなの鉄道の上田駅構内で脱線事故が起きました。若手社員も参加した安全啓発研修会が開かれ、事故防止への決意を新たにしました。

2023年6月12日、しなの鉄道上田駅の構内で、4両編成の回送列車のうち3両が脱線。
最大で3日間運休が続き、2万3000人に影響しました。枕木が古くなっていたことが原因でした。

事故から2年となる12日、再発防止を目指して上田市の本社で研修会が開かれ、若手社員を含む36人が参加しました。

土屋智則社長:
「社員1人1人が安全の砦であることをもう一度しっかり認識してもらい、決意を新たにして安全運行に努めてほしい」

研修:
「経年劣化になると、このように頭部がなくなったりする」

説明研修では、腐食した釘について説明を受けるなど、参加者は安全への決意を新たにしていました。

上田駅勤務(2023年入社)・田中寛太さん:
「風化させないことが大事だと思う。きょう聞いた話や職場の当時いた人から聞いた話を今後、入ってくる人にも伝えていきたい」

しなの鉄道ではこの2年間に、枕木をカーブを中心にコンクリートに交換し、1本1本を台帳で管理するなど改善を図ってきました。

さらに、県や沿線自治体の補助を得て、2025年度から5年間の設備強化緊急対策として20億円を追加し、安全対策を進めることにしています。

長野放送
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