福井県は11日、約52億円の6月補正予算案を発表しました。土砂崩れの影響で現在も通行止めが続く大野市の国道158号の仮設道路の設置費用に、25億円が計上されました。杉本知事は、夏休み前の7月20日の開通を目指す考えを示しました。
県の6月補正予算案は一般会計で51億4500万円あまり、このうち大野市の岐阜県境で現在も通行止めが続く国道158号の仮設道路の設置費用に、予算の約半分である25億円が計上されました。
2025年3月に起きた土砂崩れの影響で、国道158号は大野市上半原から岐阜県境までの3.6キロで通行止めが続いています。県は、国道の復旧には年単位の時間がかかるとしていて、片側1車線で相互通行ができる仮設道路の完成を目指しています。
仮設道路は崩落斜面の南側に設置され距離は270メートルです。その下には九頭竜川が流れていて、2カ所に橋が設けられます。
杉本知事は「夏休み前なので7月20日頃までには何とかしたい。天気との相談があるので必ずしもということではないが、天気に恵まれれば何とか達成できるのではないかと考えている」と話しました。
補正予算案ではそのほか▼アメリカの関税措置の影響を受ける中小企業への支援に2億1100万円▼コメ価格高騰の影響を受ける県内の酒蔵に対し、2026年度産酒米の購入支援に約1億5000万円▼物価高を踏まえ県内企業などを対象に実施する7月から9月分の電気やガス代の支援などに9億1700万円をそれぞれ計上しました。
補正予算案は、6月16日に開会する6月定例県議会で審議されます。