立憲民主党の辻元清美代表代行は9日の会見で、「不信任案は肝試しではない」と述べ、内閣不信任決議案の提出には、選挙協力や首班指名など、他の野党の協力が不可欠との考えを強調した。
国会は終盤を迎え、野党第1党の立憲が石破内閣の不信任案を提出するかが注目され、日本維新の会や国民民主党からは慎重に検討する立憲の対応を疑問視し、提出をけしかけるような発言が相次いでいる。
辻元氏は9日の会見で、「不信任案は肝試しではない。『ビクビクしてるやろ』『覚悟決めて行かんかい』とか、そういう話ではない。根性あるのかないのかみたいな話は一切やめてほしい」と他の野党をけん制した。
その上で、「内閣総辞職なら、首班指名は一緒に行くのか。解散総選挙になったら、一緒に選挙協力して戦うのか。今、不信任案はそれだけの重みを持っている」と述べ、不信任案の提出には、他の野党の協力が不可欠との認識を示した。
党内では、小沢一郎衆院議員も、「通るかもしれない時にやらないなんて、バカじゃないかという話」と、提出を強く主張している。
辻元氏は、小沢氏らの自民党離党をきっかけに宮沢喜一政権から細川護熙首相の連立政権に代わった1993年の政権交代を振り返り、「小沢さんが自民党を割ったとき、不信任案に『ダーン』と賛成した姿がすごかった」と持ち上げ、「やっぱり、水面下でものすごい調整をやった。そういう先輩方のダイナミックな政治の転換をもう一度、私たちは思い起こすべきだ」と述べた。