夏の足音が近づき、ドライブにはうってつけの季節がやってきた。

広大な北海道の道路を進んでいると、ふと目に飛び込んできた“奇妙な標識”。

その意味を探った。

野生動物との“思わぬ遭遇”にご用心

シマエナガやラッコなど珍しい動物に出会える北海道。

一方でこんな経験はないだろうか。

野生動物の飛び出しだ。

これは北海道稚内市の道路を上空から見たもの。

よ~く見てみると、大きな文字で「シカ注意」と書かれている。

稚内市の道路には「シカ注意」の文字
稚内市の道路には「シカ注意」の文字
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2024年はシカ関連事故が道内過去最多

警察によると2024年、北海道内で発生したシカが関係する交通事故は5460件と過去最多となった。

特に被害が多いのが道東地域だ。

札幌市方面から釧路市方面に向かうと―

「鳥のイラストの下にシカ、さらにキリと書かれた道路標識が縦に並んでいて、釧路に来たなと感じますね」(沼田海征記者)

鳥・シカ・キリの道路標識
鳥・シカ・キリの道路標識

シカが一頭、二頭―四頭!?

シカに注意が必要という標識が。さらに国道を走ると―

「またシカの標識がありました、あれ?これはシカの後ろにもう一頭シカがいます」

シカが2倍に増えた。

標識には「二頭のシカ」
標識には「二頭のシカ」

そして北海道釧路市の阿寒町に入ると、驚きの光景が。

そこに描かれていたのは一頭、二頭―いや、まさかの四頭?

シカ四頭が描かれた標識
シカ四頭が描かれた標識

シカの大群が出現!

なぜ標識に四頭も描かれているのか。

取材班は真相を解き明かすため、早朝ふたたび同じ場所を訪れた。

すると目の前には現れたのは、このシカの群れ…30分の間に10頭以上のシカが出没したのだ。

現れたシカの群れ
現れたシカの群れ

道路を管理する担当者も―

「群れで出没することが多かったので注意を促すために設置しています」(道開発局弟子屈道路事務所 稲葉和寿所長)

道開発局弟子屈道路事務所 稲葉和寿所長
道開発局弟子屈道路事務所 稲葉和寿所長

シカとタンチョウ “コラボ標識”

一方、北海道東部の鶴居村にはこんな看板も。

「シカとタンチョウが一緒になってますよ。びっくりマークと相まってちょっと可愛いですね」(沼田記者)

タンチョウとシカのコラボ看板。

このあたりはタンチョウが道路を横断するため、注意が必要という意味だ。

タンチョウとシカのコラボ看板
タンチョウとシカのコラボ看板

函館には“カエル”の標識が

一方、北海道南部の函館市にはこんな標識もあった。

「エゾヒキガエル カエルに注意!」

観光客にも人気の谷地頭温泉の近くに設置されているものだ。

すみかへと向かう時に道路を横断するカエルがはねられないようにという願いも込められている。

北海道内にあるユニークな標識の数々。

運転中に見かけた際はシカとご注意いただきたい。

エゾヒキガエルの標識
エゾヒキガエルの標識
北海道文化放送
北海道文化放送

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