長崎県高校総体は3日、バレーボールとバスケットボールで優勝チームが決まった。バレーボール女子は4月に名将・井上博明元監督を亡くした西彼杵高校が連覇を成し遂げ、亡き恩師へ優勝を報告した。

バレーボール女子 西彼杵が連覇達成

バレーボール女子決勝は、連覇を狙う西彼杵に、約400人の応援団を率いる創成館が挑んだ。

試合の主導権を握ったのは西彼杵
試合の主導権を握ったのは西彼杵
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試合の主導権を握ったのは西彼杵だ。第1セット、エースの3年・田中選手が左足小指の骨折で不在の中、背番号を引き継いだ3年・高見選手(高ははしごだか)のスパイクを軸に、このセットを先取した。

創成館も立ち向かうが…
創成館も立ち向かうが…

第2セット、追いつきたい創成館は松尾選手のスパイクなどで勢いを止めようとするも、西彼杵は粘りのバレーで立ち向かった。

恩師に笑顔で優勝を報告した選手たち
恩師に笑顔で優勝を報告した選手たち

西彼杵が2年連続2回目の優勝。4月に井上博明元監督を病気で失い、インターハイ出場を誓って大会に臨んでいた選手たち。恩師に笑顔で優勝の報告をすることができた。

チームを指揮する出野監督
チームを指揮する出野監督

井上元監督が亡くなったあと、チームの指揮を執っている出野久仁子監督は「井上先生には“まだまだ”と言われるだろうけど、“勝ったよ”と言いたい」と涙ぐみながら語った。

西彼杵の田中主将は「井上先生は常にいると思ってみんなやってるし、先生もちょっとは安心してくれたかな」と優勝が報告できたことに安どしていた。

バレーボール男子 大村工業が2年ぶりの優勝

男子は大村工業と佐世保南の対戦となった。

男子決勝戦は大村工業と佐世保南
男子決勝戦は大村工業と佐世保南

第1セット、大村工業は下村選手、眞崎選手(崎はたつさき)を軸とした攻撃で、試合開始直後から6連続得点を挙げた。その後もリードを守り、セットを奪取した。

試合の流れを決定づけたのは、第2セット。20対21で佐世保南が1点差に迫り、ラリーが続く。点を取ったのは大村工業。この勢いに乗った大村工業が2年ぶり20回目の優勝を果たした。

バスケットボール女子 一進一退の攻防で…

バスケットボール女子決勝戦は、初優勝を狙い勢いに乗る瓊浦と、4年ぶりの頂点を目指す鎮西学院の一戦。

女子決勝戦は瓊浦と鎮西学院
女子決勝戦は瓊浦と鎮西学院

立ち上がりは両チームともになかなか波に乗れなかったが、第2クォーターで瓊浦の9番・祝迫選手と5番・中村選手が速攻で次々と得点を重ね、一気に10点以上の差が開いた。

しかし、第3クォーターに入り、鎮西の真浦選手が冷静にフリースローを決めたことをきっかけに、鎮西の反撃が始まった。スピードある攻撃と豊富な運動量で同点に追いつき、勝負は第4クォーターへともつれ込んだ。

スタンドの大きな声援を受け一進一退の攻防が続いたが、鎮西学院が69対59で勝利し、インターハイ出場の切符を手にした。

鎮西学院の津田彩帆キャプテン
鎮西学院の津田彩帆キャプテン

鎮西学院の津田彩帆キャプテンは「率直にうれしい。共に困難を乗り越えてきた仲間なので、今日は喜びを分かち合い、また明日からは気持ちを切り替えて頑張りたい」と語った。

男子決勝戦は瓊浦と長崎工業
男子決勝戦は瓊浦と長崎工業

男子の決勝は瓊浦と長崎工業、優勝候補同士の対戦となった。2025年に入って県大会で負けなしの瓊浦が82対75で長崎工業を下し、3連覇を達成した。

(テレビ長崎)

テレビ長崎
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