衆参両院の議長・副議長が8日、皇族数確保策の案を与野党各党に正式に提示し、協議が行われた。10日に「立法府の総意」として正式に決定したい考え。
取りまとめ案の内容や今後の議論などについて、フジテレビ・髙田圭太政治部長と見ていく。

フジテレビ 髙田圭太政治部長:
皇位継承者が減少し、次世代は悠仁さまだけになっている中、皇位継承をどうするか。
それを見据えてまずは皇族の数自体が減っている中で、皇室の活動を維持していくために皇族数を確保する案を出しましょう、というのが今回の会議の主目的で、取りまとめ案が示されました。

安宅晃樹キャスター:
現在の皇位継承者はわずかお三方なんです。皇位継承順位1位が秋篠宮さま、そして2位が悠仁さま、3位が上皇さまの弟で90歳の常陸宮さまです。
皇位を継承できるのは、父方に天皇の血筋を引く男性、つまり父親をたどっていくと初代天皇に行き着くとされる男系男子に限られているわけです。
髙田政治部長:
そこが一番今回の議論のポイントで、特に今回、男系男子にこだわる保守派と言われる方々が一番言っているのは、男系男子でたどっていくと初代の神武天皇までつながるとされる2000年以上の伝統、これが日本の皇室の世界にもない伝統で、“男系でつないでいく”のを全く揺るがせてはいけない、揺らぐようなことはしてはいけない、そこを守ろうというのが一つの主張です。
もう一方は、それだと女性皇族も多い中で先細ってしまう。なので女性の結婚後の皇族の方も皇室に残って、ゆくゆくは、場合によっては女性のその方の子孫も天皇になることも考えてもいいのではないか。
この2つの対立が議論の中で難しい点でした。

安宅キャスター:
皇族の数を確保していくために示された2つの具体案の1つ目が女性皇族が「結婚後もこの皇族の身分を保つ」というもの。もう1つが「旧宮家の男系男子を養子として皇族に迎える」というものです。
この2つの案が正式に決まれば、今後法制化を目指すことになります。
成立・法制化されても皇位継承順位は変わらず
山﨑夕貴キャスター:
一つ目の「女性皇族が結婚後も身分を保持」というのは、愛子さまや佳子さまが対象になるということですか。
髙田政治部長:
そうですね。今回議論を急いだ中で、佳子さまや愛子さまのご結婚の年齢が近づいているのではないかということで、進んでいきました。
もちろん、他の三笠宮家や高円宮家などの女王様に関しても、そうしたものはもちろん適用される方向だと見られます。
榎並大二郎キャスター:
愛子さまが皇族として結婚後も残られる場合、皇位継承の順位に変化が生じることはあるのでしょうか。

髙田政治部長:
ありません。今の皇室典範の皇位継承のところは変えないということです。
現在、結婚した女性皇族は皇室を離れることになっていて、そこを変えるというだけで、皇位継承については天皇陛下から秋篠宮殿下、そして悠仁さま、この流れは揺るがせないということです。
今、世の中で愛子さまの天皇待望論というのもありますが、今回は踏み込まない、なのでそこは変わりません。
遠藤玲子キャスター:
例えば、小室眞子さんもご結婚されて秋篠宮家を離れていますが、眞子さんが再び皇室に戻られる、そういったことも考えられるんですか。
髙田政治部長:
今回は今後結婚する方々を対象にしているので、眞子さんなど既に結婚された方々は対象にならない方向です。
榎並キャスター:
あと議論の焦点になっているのが、女性皇族の配偶者、子どもの立場がどうなるかというところですよね。

安宅キャスター:
例えば愛子さまがご結婚されてお子様が誕生した場合、父親が天皇に行き着く男系ではなく女系となり、皇位を継承する資格がありません。
今後、女性皇族と結婚した夫や子供が皇族として活動できるのかについては、今回の取りまとめ案では明記されませんでした。

これについて、与野党の間でも議論が分かれていて、与党などは長い歴史を持つ男系男子の流れを重視している。一方で立憲民主党系の議員からは「家族は一体であるべき」などとして容認する声もあり、今回、結論は先送りとなったわけです。

そして取りまとめ案にはもう一つ、旧宮家と呼ばれる、もともと皇室に属していた人の子孫から男子を養子にするというものです。取りまとめ案の中では、1947年に皇族を離脱したいわゆる11の旧宮家の皇族男子の子孫である男系男子を対象にしようと、このような案です。
“養子の子供”などの議論はまだ
三宅正治キャスター:
養子に迎えられる人は皇位を継承する資格を持たないということで良いですか?
髙田政治部長:
今回の案では「皇位継承の資格は持たない」という方向で調整されていますが、その方のお子さんについてどうするかはまだ出ていません。
旧宮家の男系男子の方に入っていただくというのは、将来的には、そこで皇位継承資格をお子さんにという思いは、特に自民党や日本維新の会の中ではあるので、今後どういった議論になっていくかのポイントの一つです。
安宅キャスター:
取りまとめ案の中には、皇族数の確保の状況などを勘案して、必要があると認めるときには一定年数ごとに見直すということも示されていて、この養子の息子がどうなっていくのかについては今後の議題となりそうです。

榎並キャスター:
養子になる方というのはどれぐらいいらっしゃるんですか。
髙田政治部長:
自民党の議員などに取材すると、旧宮家から入る養子の対象で適齢の方がだいたい10人ぐらいいるのではないかという話はありますが、確定ではなく十分には明らかになっていない部分です。
榎並アナ:
話が少し戻りますが、女性皇族が結婚後も皇族の身分を保つ場合、苗字や選挙権はどうするんですか。
髙田政治部長:
そこが立憲系の人たちは、女性皇族がそのまま皇族、配偶者や子が民間人となると戸籍をどうするのか、皇族の方々は戸籍を持っていないので、そこをどうするか。日常生活での立場の違いなど、その辺りはこれから議論して詰めていく。
慎重な制度設計が求められるということが今回の報告書の中でも出ています。
榎並キャスター:
伝統と現実という両面を見ながら丁寧な議論が進められていくということです。
(「イット!」6月8日放送より)
