熊本県は有明保健所管内の事業所で結核の集団感染が発生したと、5月14日に発表した。重症者はいないということだが、熊本県は咳が長引く場合などは医療機関を受診するよう呼びかけている。
13人が結核に感染する集団感染
熊本県によると、有明保健所管内で2024年12月、30代の女性が結核と診断された。

その後、有明保健所が女性の勤務先である事業所の従事者29人を対象に検査を実施。その結果、5月13日までに結核菌に感染し発病した人が2人、感染したものの発病していない人が10人確認され、集団感染の基準を超えたことから、熊本県は国に報告を行った。

熊本県内で結核の集団感染が確認されたのは2017年以来8年ぶり。
潜伏期間が長く診断までに時間かかる
今回診断された13人のうち、20代は7人、30代は5人、70代は1人で、重症者はおらず、治療や経過観察を受けているため、周囲に感染が広がる可能性はないという。

2024年12月に結核と診断された女性は、2023年1月に職場の健康診断の胸部レントゲンで異常が見つかり、医療機関を受診していた。

熊本県は「結核は潜伏期間が長く診断までに時間がかかる」とし、咳や痰が2週間以上続く場合は早めに医療機関を受診するよう呼びかけるとともに、医療機関にも情報提供を行い再発防止を行う方針。
(テレビ熊本)