里親の減少により、新潟市の動物愛護センターで、子猫を保護したくても収容できない状態となっている。その現場を取材した。
「ミルクボランティアからも帰ってこられない」
新潟市動物愛護センターで保護されている子猫は、療養中の子猫も含めて8月16日現在、50匹以上に上る。

うち27匹はミルクボランティアに預けているが、榎本期子係長は「センターの中にたくさんいるので、猫ボランティアから帰ってきてもいいはずの大きさになっている猫が帰ってこられない状況になっている」と話す。
24年度は8月末の段階で130件以上に達していた譲渡数が、25年度はいまだ56件にとどまっている。
保護猫を引き取りに来た家族 譲渡前には注意点学ぶ講習会
そんな中、この日は保護猫の引き取りを申し出る家族がいた。
飼い主には譲渡する前に講習会が開かれる。

猫を飼うときの注意点を動画で学んだ後、室内で飼育できるかなど飼い主への最終確認が完了すると修了証が渡される。
そうして、いよいよ子猫を選ぶ時。気になった猫がいれば、担当者から子猫の性格や健康状態の説明が行われる。

元気な性格のグレーの子猫と悩むこと数十分…選んだのは、控え目な性格だという茶色の子猫だ。
飼い主となる親子は「意外と元気があって、一緒にいて楽しそうだと思った」と笑顔を見せた。
「選択肢の一つとして検討を」
子猫の健康状態への配慮を徹底している新潟市動物愛護センター。

譲渡には手順を踏んでいるが、それはこれ以上保護される猫が増えないようにと願っているためだと榎本さんは話す。
「非常に詳しく説明したり、確認事項をとらせていただき、もしかしたら敷居が高く感じるかもしれないが、ぜひ会いに来ていただいて、選択肢の一つとして検討いただけるとうれしい」
(NST新潟総合テレビ)
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