今、福岡県内で新型コロナ患者の数が増加している。専門家によると猛威を振るっているのは、新たな『変異株』だというのだ。その変異株とは?

「カミソリの刃を飲み込んだよう」

8月21日に福岡県が発表した直近1週間の新型コロナの感染者数は1医療機関あたり7.01人となっている。増加傾向は、6月中旬から続いている状態だ。

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「3日間で10人です」と話すのは福岡市早良区にある『フカガワクリニック』の深川康裕院長。クリニックには午前中から発熱や喉の痛みを訴える人が次々に訪れていた。患者増加の原因について「エアコン。暑いからね。窓を閉め切って換気をしないという状況が多い」という。

さらに深川院長は「今度のウイルスですね、ニンバスっていう免疫逃避っていう、今までかかった抗体が全然効かない、そういうタイプの新型コロナウイルスになっている」と続けた。

今、全国的に猛威を振るっているのがオミクロン株から派生した変異株『ニンバス』なのだ。感染した人は「唾を飲み込むのも怖いほど痛かった」とまるで”カミソリの刃を飲み込んだような強い喉の痛み”が特徴だという。日本だけでなく、アメリカや韓国など世界各地で感染が拡大している。

感染しないためにはどうすればいいのか。「とにかくマスクを外さないこと。あとは水だし緑茶は、結構、有効じゃないかと思っています。特にカテキン、ビタミンC、葉緑素。水だしだとこれが、壊れずに残る」と深川院長は話す。

“クワトロ感染症”が同時流行

そして今、新型コロナをはじめとした感染症が4つ同時に流行していて、専門家によると“クワトロ感染症”状態になっているというのだ。4つの感染症とは、新型コロナ、百日ぜき、はしか、リンゴ病だ。

どれも風邪に似た症状が出るので、すぐに見分けるのが難しく、現在の新型コロナであれば強い喉の痛み、百日ぜきは激しいせき、リンゴ病は両頬に赤い発疹などの特徴がある。そして、4つとも全て流行のピークを迎えるのはこれから、と見られているのだ。

さらに、このうちはしかは、8月に入り福岡県内で感染が相次いでいたが、福岡市は新たに市内に住む30代の男性と0歳の女の子がはしかに感染したと発表した。はしかは非常に感染力が強い上、重症化すると命に関わる恐れがあるため、市は強く注意を呼びかけている。

(テレビ西日本)

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