米の価格高騰が続く中、イオンがアメリカ産のカルローズ米100%製品を販売すると発表した。韓国米や台湾米も人気で、即完売する店が出るなど輸入米の広がりが加速している。
一方、全国のスーパーの米の平均価格は高止まりしているが、約8割の消費者は国産を重視すると答えている。
カルローズ米“4kg2680円”で全国販売へ
全国的な米不足と価格高騰が収まる気配を見せない中、国産以外の米が広がりを見せている。
東京・港区のアメリカ大使館で笑顔をのぞかせながらご飯を食べているのは、4月に新たに着任したアメリカのジョージ・グラス駐日大使だ。

大使が食べている米は、国産ではなくアメリカ産のカルローズ米。
駐日アメリカ大使・ジョージ・グラス氏:
日本最大のスーパーマーケットチェーンが100%のカルローズ米を提供することは、本当に歴史的なことです。
大手スーパーのイオンは6月上旬から全国のグループ店舗で、アメリカ・カリフォルニア産のカルローズ米を100%使用した「かろやか」を順次販売する。

販売価格は、4kgあたり2680円(税抜き)だ。
取材班:
いつものご飯よりも一粒ずつ噛み応えがあって、ご飯の味はしっかり感じられて美味しいです。
カルローズ米は日本の米と比べて、粘りが少なくさらっとした食感が特徴。チャーハンやリゾットに加え、ムースやタルトなどデザートに使っても相性抜群とのことだ。

駐日アメリカ大使・ジョージ・グラス氏:
日本にとって、米は非常に重要です。日本に(米を)売ることが出来たら、世界のどこへでも売ることが出来る。
韓国に続き台湾も…輸入米の販売が広がりをみせる
12日発表された全国のスーパーの米の平均価格は、5kgあたり4214円で、18週ぶりに値下がりとなった。

しかし、下がった額はたった19円。街で聞いてみると…
街の人:
下がってないです。
街の人:
「下がった」なんていう人なんて、1人もいないね。
街の人:
5kgで5000円は高い。3000円台ですかね、ほんとの希望は。

福岡市のスーパーでは、5kgの米が4000円台で販売されていた。
買い物客:
そんなに変わらない感じが…。毎日食べるので下がってくれると、嬉しいは嬉しい。
止まらない米の高騰に、「輸入米」の販売が広がりをみせている。

イット!が先月取材した東京・新大久保の韓国食料品を扱うスーパーでは、当初は1袋4kgの韓国産米を販売していた。
韓国広場・店長:
4月に4kgパックで販売を始めて、5月に入って10kgパックも販売始めました。2日で全部売り切れになりました。

さらにSNSで話題となっているのは、台湾産の「台湾米」だ。「台湾米5kg3775円で買えた!安い!」「食べたけど日本米との違いは全然なかった」などと話題になっている。
福岡市内のドラッグストアでも、4月から台湾米を輸入し販売を始めたという。

一方で日本生活協同組合連合会が行った調査では、77.8%の人が米を買う時に「国産」を重視するという結果になった。
中々下がらない米の価格に、輸入米はどこまで食卓に並ぶのだろうか。
(「イット!」5月13日放送より)