中東情勢が緊迫化する中、政府は関係閣僚会議を開き、石油関連商品の安定供給の確保に取り組む方針を確認しました。
会議では、石油製品などの重要物資の確保に向けた総合調整を担う赤沢大臣を中心に、省庁の垣根を越え連携していくことを確認しました。ナフサを始めとする石油製品が医療や農業など幅広い分野で使われていることから、供給に目詰まりが起きていないか情報を集約するとともに、サプライチェーン全体を踏まえた具体的な対応方針の検討を進めることにしています。
赤沢大臣は閣議後の会見で、全体としての供給量は足りているとの認識のもとで、供給の偏りや流通の目詰まりについて、対応に万全を期す考えを示しました。
担当大臣を任命、安定確保はどうなる?
原油の供給を巡っては、政府が関係閣僚会議を開くなど新たな動きも出てきています。
国会記者会館から、フジテレビ経済部・丹羽うらら記者とお伝えします。
山崎夕貴キャスター:
ポイントは「担当大臣を任命、安定確保はどうなる?」「日本から軽油、フィリピンになぜ?」、この2つについて聞いていきます。
まずは1つ目のポイントです。
新たに赤沢大臣を担当大臣に任命しましたが、私たちの生活に欠かせないエネルギーや石油関連商品を、どう安定確保していくんでしょうか。
フジテレビ経済部・丹羽うらら記者:
今回、政府は石油製品の安定供給に向け各省庁の連携強化に乗り出したわけなんですが、なぜあえて連携を打ち出したかというと、石油関連製品の裾野がとても広いことが背景にあります。
影響が及ぶ分野が医療や農業に至るまで非常に幅広く、担当がさまざまな役所にまたがるので、赤沢大臣が省庁の垣根を越えて調整を図る存在となり、赤沢大臣のもとで経済産業省が石油元売り会社などとのつなぎ役になって、供給が滞っているところに対して働きかけています。
赤沢大臣は31日の閣議後の会見で、日本全体で必要な量が確保されている状況を少しでも長くできるように取り組んでいくと話しました。
山崎夕貴キャスター:
やはり石油製品は私たちの生活のあらゆるものに関係していますから心配ですが、どんな分野で取り組んでいくんでしょうか。
フジテレビ経済部・丹羽うらら記者
まず最優先で対策をするのが医療分野です。
経産省と厚労省は31日、医薬品や医療機器などの安定供給を確保するため対策本部を立ち上げました。
注視するものとして、人工透析で使われるプラスチック製品や手術で使用する容器などを挙げていて、今後は事業者へのヒアリングなどをしながら代替品の調達などを進めていきます。
日本から軽油、フィリピンになぜ?
山崎夕貴キャスター:
では2つ目のポイントです。
フィリピン政府は日本から軽油14万2000バレルを調達したと発表しました。重要物資の確保を進める中で軽油を輸出するというこの動きは、日本国内への影響はないんでしょうか。
フジテレビ経済部・丹羽うらら記者
この輸出は民間企業の契約に基づくもので、企業の判断によるものです。関係者によると、輸出はイラン情勢が悪化する前から決まっていたということです。
フィリピンは、すでに国家エネルギー非常事態を宣言している中なので、かなり貴重な輸入になったとみられます。日本はもともと軽油の輸出実績があり、国内でも必要な量を確保できている状況のため、在庫に影響を及ぼすものではないといえます。
山崎夕貴キャスター:
イラン情勢の先行きが不透明な中、今後も日本から海外に輸出することはあるんでしょうか?
フジテレビ経済部・丹羽うらら記者
エネルギーを海外からの輸入に頼る産業構造の中、事態が長期に及べば影響は大きく広がっていきます。
まずは国内の安定供給に取り組んでいくことが最優先で求められる状況だと思います。