深見さんが勧めるトレーニングの1つ目は、口周りの「口輪筋」を鍛える「あいうべ体操」。
(1)喉奥を見せるようなイメージで、口を「あー」と開く
(2)歯の表面を見せ、口を「いー」と開く
(3)唇を尖らせ、口を「うー」と開く
(4)舌を下に伸ばし、口を「べー」と開く

これら(1)(2)(3)(4)の動きを1秒ずつキープするというものだ。朝昼晩で10セット、1日で合計30セットを行うと、口輪筋が鍛えられて口元が閉じやすくなるという。
「1日30セットを続けるのは根気がいるものです。最初は自分ができる回数やセット数を、朝昼晩のタイミングで挑戦してみてください」
下がった「低位舌」を改善しよう
それと併せて「舌の位置」も改善したい。口を閉じた状態の舌は、上顎にほぼ全体がくっつき、前歯から約1cm後方(スポットと呼ぶ)に先端が触れているのが望ましい。

ただ、舌の筋力低下や癖によって、低く下がってしまうことがある。この状態を「低位舌」(ていいぜつ)といって、食事中に舌がうまく動かせなくなる原因になるそうだ。
そこでチャレンジしてほしいのが、2つ目の「舌を鍛える」トレーニング。
・舌を望ましい位置(スポット)にくっつけ、口を閉じて10秒ほど鼻呼吸をする
・口を開けて、口内で「ポン」と音がなるように舌をおろす

この動作を繰り返すと、舌が望ましい位置に定着しやすいそうだ。回数や頻度に指定はないので好きなタイミングでやってみよう。
普段の生活習慣にもポイントが
あいうべ体操、舌を鍛えるトレーニングは、大人も子供にも効果が期待できるので、咀嚼音が気になったら挑戦してみるといいだろう。
「舌は筋肉の塊なので、悪い癖が定着すると『歯並びが悪くなる』といった二次的な被害にもつながります。咀嚼音を改善したいなら、大事なポイントと言えるでしょう」
このほか、普段の生活習慣でも気を付けてほしいことがある。