近年は病気やアレルギーを予防するため、長時間にわたってマスクを着ける人も多いそう。
そのこと自体は問題ないが、周囲の視線がないためか、マスクの下で口が「ぽかん」と開きがちになるそうだ。口呼吸が癖にならないよう「閉じること」を意識してほしいという。
舌が“太る”のを防ごう
また、暴飲暴食を控えることも大切。肥満傾向になると舌が肥大して動かしにくくなり、息づかいも荒くなりやすい。一口が大きくなったり、早食いになったりもしやすくなるそうだ。
ストレスがたまると食事で発散する人もいるだろうが、食生活の乱れはほどほどにしたい。

もし、トレーニングや生活習慣を続けても、咀嚼音の出方が変わらないなら、歯の嚙み合わせや扁桃腺の肥大などが関係しているかもしれないので、歯科医院で相談してもいいという。
「咀嚼音の聞こえ方は『口を閉じてかむ』『咀嚼の途中で話さない』といった意識でも変わってきます。心配はしすぎず、食事を楽しむ気持ちは忘れないでほしいと思います」
深見隼人(ふかみ・はやと)
神奈川歯科大学卒。日本歯科大学での勤務などを経て、2023年から宇宙歯科クリニックの歯科医師を務める。一般歯科診療と並行し、歯科麻酔科医として全身麻酔、静脈内鎮静法を用い、多様な疾患に対応できる医療の提供を行っている。日本歯科麻酔学会認定医。日本有病者歯科医療学会認定医。日本歯科薬物療法学会専門医。