きれいに色づいた「桜」。そんな日本の風物詩に暗い影が…。

塩田梨沙さん(31):
かなり高齢で倒木の危険がある木が多いです。日本中の桜を守っていかなきゃいけない時期になってきています。

戦後の復興期、全国各地に植えられたソメイヨシノの樹齢が60年から70年と、“桜の高齢化”が深刻な問題となっているのです。

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そこで日本の桜を守るために立ち上がったのが、大手飲料メーカーKIRINの塩田梨沙(しおだ・りさ)さんです。

塩田梨沙さん:
花見に行ったら桜の写真ってやっぱり撮ってしまう。皆さんが集めてくださった写真が、桜の保全活動に繋がるとすごくいいんじゃないかなと思いました。

“お花見をしながら桜を守る”。そのために開発したのが「桜AIカメラ」です。

塩田梨沙さん:
桜の木の全体が映るように写真を撮ると、AIが大体10~15秒ぐらいで健康状態を測ってくれます。(結果が)出ました。この桜の元気度は「普通」です。

枝のつきかたなどをAIが測定し、「とっても元気」から「気がかり」の5段階で木の健康状態を判定。その情報はすべてマップ上で共有されます。

塩田梨沙さん:
マップを見るだけで「ここら辺の桜が少し弱っているみたいだから、今年はそこのエリアを重点的に保全活動しよう」といった自治体の保全計画を立てる事に使うことができます。

小さい頃からお花見が大好きだったという塩田さん。全国誰もが“お花見しながら桜を守ってほしい”という塩田さんの思いが込められています。

塩田梨沙さん:
これから桜を楽しむ季節になると思うんですけれども、今年は見るだけじゃなくて“守るお花見に”というところに変えていけたらいいなと思っています。

桜から生まれる笑顔がずっと守られますように。1枚の写真を桜の保全に繋ぐ塩田さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」4月1日放送より)