敦賀港に約2000人を乗せた海外の大型クルーズ船「ノールダム」が21日、初めて寄港しました。ことし、福井県内への海外のクルーズ船の寄港はあわせて9隻で、過去最多となります。これを機に外国人観光客を獲得しようと、敦賀市の商店街では複数店舗の手続きが一括でできる「免税カウンター」を開設し、21日に運用が始まりました。商店街に一括カウンターが設置されるのは、福井駅近くの4つの商店街に続き県内2例目です。


大型クルーズ船寄港を商機に

敦賀港に初めて寄港した「ノールダム」はオランダ船籍の大型クルーズ船で、全長285メートル、乗客は欧米人を中心に約2000人、乗組員は800人を超えます。
   
海外クルーズ船の寄港が相次ぐ敦賀市では、外国人観光客の需要を掘り起こそうと、氣比神宮前の神楽町1丁目商店街が複数の店舗で購入した商品の免税手続きをまとめて行う「免税一括カウンター」を開設しました。
  
開設場所は婦人服販売店の「プチ」で、運用初日はアピールを兼ねて出張販売を展開しました。商店街の中山理事長は「一店舗だけでなく、商店街のいろんなお店で買い回りをして回遊してもらえるといい」話しています。
 
通常は1店舗5000円以上の買い物で消費税が免税になりますが、商店街を1つの免税店としているので、対象店舗での合計が5000円以上になれば免税を受けることができるシステムです。対象は、神楽町1丁目商店街の13店舗と本町1丁目商店街の3店舗の、あわせて16店舗です。
 
利用した観光客は「すばらしい。とても簡単で、お得だね」と喜んでいました。

ダイヤモンド・プリンセス帰港の経済効果は7700万円

中山理事長は「神楽一丁目は地元向けの物販店が非常に多いところで、なかなか観光の需要を捕まえることができない業種も多い。そういう店も一緒に売り上げ上がるようにしたい。もっと免税店が増えるとさらに人が集まると思うので、少しずつ増やしたい」と意気込んでいます。
        
敦賀港には、2025年に過去最多の9隻のクルーズ船が寄港します。2024年7月に寄港したダイヤモンド・プリンセス号の経済効果は約7700万円でした。
  
クルーズ船の大きな効果に、敦賀の商店街の期待も膨らみます。県は「クルーズ船の窓口や新幹線駅があり、外国人客も多い敦賀での開設はメリットがある。消費額の向上に期待がかかる」としています。
         

福井テレビ
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