コメの価格高騰を受け、富山県産米を含めた「備蓄米」の放出が始まっていますが、いまだ価格は安定せず、値上げに踏み切る店も増えています。

そのなか、富山県内のスーパーではある変化が起きていました。

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県西部に4店舗を構えるスーパー

売り場に並ぶ県産のコシヒカリやてんこもりの価格は5キロでおよそ3200円。

1年前と比べ、1.6倍ほど高い状態が続いています。

*サンキュー 山本純子副店長
「3月くらいからこの価格で販売している」

*客
「高いの知っているからこんなものかなと。なくなったから買わざるを得ないし。」

農林水産省によりますと、全国的にコメの値上がりが続き、今月6日までの1週間に、全国のスーパーで販売されたコメの平均価格は5キロで4214円と、1年前の2倍以上となっています。

影響は大学でも…

*富山大学生活協同組合 専務理事 徳永洋文さん
「学生にとっては価格を抑えたい気持ちがあると思う。可能な限り値上げしたくないが、コメの仕入れ価格上がり続けてるからやむを得ない」

1日およそ2000人が利用する富山大学五福キャンパスの学食。

先月、ほとんどのメニューを対象に30円ほど値上げしました。

値上げは1年ぶりです。

*学食を利用する大学院生
「最近高いなと感じる。30円でも毎日利用するので結構きつい」

*学食を利用する1年生
「(食費は)きつい。だいぶカツカツ。昼は大体学食使っていて、外で食べるよりもだいぶ安い、ありがたい。助かっている」

*富山大学生活協同組合 専務理事 徳永洋文さん
「経営は厳しいが、健康面もサポートしているから、今回は量目の変更は行わず運
営している。今後もできる限り値上げせず食べやすい価格で提供したい」

スーパーでは意外な変化が

*リポート
「砺波市のスーパーでは価格が高止まりし続けていますが、販売の数は増えたということです」

*サンキュー 山本純子副店長
「(コメの販売数は価格が上がる前の)去年に比べて180%から200%伸びている。全国的にコメ不足で(県外の)親戚に送りたいという客が増えている」

こちらのスーパーでは全国平均と比べ、5キロで1000円ほど安く販売されていて、最近は地元の人が県外の家族に送るために購入するケースが増えているといいます。

農林水産省は、備蓄米の3回目の放出へ今月23日から入札を行うことにしていますが、価格の安定につながるかは不透明な状況です。

一方、18日に農水省が発表したコメの「取引価格」、卸売り業者などに販売される価格ですが、これは8か月ぶりに下落に転じました。
今後、販売価格も下がり、安定するのか注目です。

富山テレビ
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