倉吉ビールに情熱を注ぐ男性「この地でやりたかった」

鳥取・倉吉市の観光名所、白壁土蔵群。
そこに、8月下旬にオープンしたばかりの「BREW LAB KURAYOSHI」。

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工場も併設され、3種類のクラフトビールを醸造するレストラン。
定番の「ペールエール」は、コクのある仕上がり(税込み660円)。

そして「スマッシュ」は、さわやかな飲み口が特徴(税込み660円)。

さらに、最も味に特徴があるという「IPA」は、ホップを通常の4倍使ったもの(税込み770円)。

倉吉ビールに情熱を注ぐ男性は、福井恒美さん。

倉吉ビール 福井恒美代表:
どうしてもこの地でやりたかった。倉吉でビールを

14年前、東京から生まれ故郷の倉吉に帰ってきた。

倉吉ビール 福井恒美代表:
第3の人生、地域を豊かにするために自分ができることを考えて。地元愛が原動力です

構想から6年…ようやく店をオープン

しかし、倉吉市は4年前の鳥取県中部地震後、空き家が増加。
さらに観光客もここ数年、減少が続いている。

そんな中、福井さんはNPO法人を作り、移住者のサポートや空き家を利活用した地域のコミュニティー作りを続けてきた。
そんな活動の中、倉吉出身のある人物のことを知った。

磯野長蔵さん(1874年-1967年)は、実は大手ビール会社・キリンビール設立者の1人。
「倉吉の学生のために奨学金制度を創ろう」と、倉吉出身の学生を支援したり、市に多額の寄付をするなど、郷土の発展に貢献してきた人物。

福井さんは、この思いに自らの活動に重ね合わせ、ビールを作ろうと考えた。
しかし、ビール作りは未経験。

倉吉ビール 福井恒美代表:
ここには何もなかった。最初は、誰が作る、どこで作る、資金はどうするのかという状態だった

全国各地のビール醸造所を視察するなど、1からのスタート。
土蔵群内の空き家を紹介してもらうなど、これまでの活動を通してつながった多くの人の協力を得た。
店を作るための銀行からの支援もあり、構想から6年…ようやくオープンを迎えた。

新たな歴史を「100年は続けたい」

8月29日、店近くの屋外スペースで、オープン記念イベントを開催。

この日は800杯を無料配布。初めてお客さんにお披露目となった。

客:
最高においしいです

客:
進んじゃいそうです。おかわりします

このイベントは、福井さんのために地元商店街が企画した。
倉吉ビールを観光の目玉として期待し、応援しようという思いからだった。

市長も駆けつけた。

倉吉市 石田耕太郎市長:
おいしい。市民にも観光客にも、幅広く利用してもらいたい。大きな期待を持って見守りたい

倉吉ビール 福井恒美代表:
江戸時代からの白壁土蔵群なので、100年以上続いてきている。その中で、ここが空いてしまうのはおかしいので、今から100年は続けていきたい

キリンビール設立者・磯野長蔵さんも愛したこの白壁土蔵群で、福井さんは新たな歴史を作ろうとしている。

倉吉ビール 福井恒美代表:
「挑戦は…続く」ですね。ぜひ30年後も取材してください。多分頑張っているので

現在は、お店でのみ飲める状況だが、10月中旬以降には瓶ビールとして販売していく予定。

福井さんは、鳥取県産の大麦やホップを使ったオール鳥取産のビールも、今後は目指したいと話している。

(TSKさんいん中央テレビ)