長崎・佐世保市では、日常生活の利便性を求める市民グループがコミュニティバスの運行を求める署名活動を始めた。相次ぐ路線バスの減便や廃止が、市民の生活に影響を及ぼしている。
コミュニティバスを求めて署名活動
市民グループが強く求めているのは、コミュニティバスの運行だ。

佐世保市で路線バスを運営している西肥バスは、4月のダイヤ改正で15の路線を廃止した。そのほかの路線でも、平日で2割近い大幅な減便を実施している。

理由について西肥バスは、「深刻な運転士不足や利用客の減少」などを挙げている。全ての路線でダイヤの維持が困難になっているという。
毎日買い物に行けない 帰りが間に合わない
相次ぐ路線バスの減便や廃止が、市民の生活に影響を及ぼしている。利用者の声は切実だ。

利用者は:毎日の買い物に行けない。
予約している病院に行けない。学校に遅れるなど市民生活に大きな支障が出ている。
もう不便で、行動をバスの時間に合わせるしかない。
もうちょっとバスの本数は増やしてほしい。
帰宅する最終が午後8時半。遅めの時間がほしい。早すぎる。
私たちの生活自体が回っていかない
佐世保市は、廃止路線にあたる市内5地区に予約制の乗合タクシーを導入した。

しかし市民グループは、「生活の利便性を確保するためには市内全域でのコミュニティバスの運行が必要だ」と訴えている。

させぼのバスを考える市民の会代表の中村孝一 さんは「免許を返納すると公共交通機関はバスか電車しかない。それがなくなると私たちの生活自体が回っていかない」と話す。
市民グループでは今後も署名活動を続け、佐世保市に署名を提出する考えだ。
(テレビ長崎)