東京・渋谷区の公園で、桜の枝にぶら下がり懸垂や逆上がりを配信した男を真似る模倣犯が現れた。枝を折れば器物損壊罪で3年以下の懲役か罰金の恐れもある。
さらに、弁護士は無許可撮影や公園管理妨害で条例違反の可能性も指摘した。SNS映え狙いの軽率行動だと批判が強まっている。
桜の枝で懸垂する迷惑配信…模倣犯が出現
SNSで拡散されている桜の枝にぶら下がって懸垂などをしている迷惑動画に、新しい動きが出ている。
問題になっている新しい動画には、桜の枝にぶら下がって懸垂を3回、さらに白昼堂々と桜の枝で逆上がりをする様子も映っていた。
SNSで拡散された、外国人とみられる男性による迷惑行為の動画だ。
この動画が撮影されたとみられるのは、東京・渋谷区にある神宮通公園だ。
神宮通公園は、7日番組で放送した外国人インフルエンサーが懸垂した場所と同じ公園だ。
2つの動画を比べると、木の枝の形や近くに映る運動器具も同じだ。インフルエンサーのマネをしてSNSでライブ配信していた。
動画の音声を聞いてみた。
動画配信した人：
おもしろいぞ。映像見ただろ？懸垂してたのと同じ木だよ。すごく楽しそうだったから、僕もそのチャンスを逃したくなかった。
インフルエンサーを真似て行った迷惑行為に、街の人からも怒りの声が噴出していた。
街の声：
日本人が海外で真似したら嫌。ルールとか関係なしにお互いやめましょう。やらないで。
街の声：
海外だったら運動器具が置いてある公園が多いから、軽い感じでやっていると思います。
さらにこの模倣犯、悪びれる様子は全くなく、こんな言葉も口にしていた。
動画配信した人：
（日本が）気楽に楽しめる場所だったら、もっとずっと楽しいだろうにね。誰にも迷惑かけてないだろ。
器物損壊罪で3年以下の懲役又は30万円以下の罰金の可能性も
青井実キャスター：
本当にヒドいですね。
SPキャスター柳澤秀夫さん：
ふざけんじゃねえって言いたくなりますよね。目立ちたがり屋なのか承認欲求なのか、呆れて言葉もないですね。
青井キャスター：
しかも、誰かがやってたのを真似しに来たということになりますからね。我々、桜を楽しみにしている日本人としてはちょっとね。
SPキャスター柳澤秀夫さん：
ちょっとこれは、許せないですね。
青井キャスター：
神宮通公園で桜の木の枝で懸垂をする迷惑行為が相次いでいることについて、公園を管轄する渋谷区の担当者の方は、こう話しています。
渋谷区役所公園課の担当者：
公園の樹木の損傷につながるような行為は、やめてほしいです。
青井キャスター：
渋谷区の都市公園条例には禁止事項などが記載されています。今回の行為、違法性はあるのでしょうか。弁護士の松隈さんに聞きました。
橋下綜合法律事務所・松隈貴史弁護士：
ライブ配信をして収益を得ていると、許可を得ずに撮影している可能性がある点で（条例）違反になる可能性がある。こういう行為をすると、公園の管理に支障が出ると一般的に言える。
そちらも（条例）違反になってくる可能性は十分にある。
青井キャスター：
さらに松隈弁護士は、刑法に触れる可能性もあると指摘します。
橋下綜合法律事務所・松隈貴史弁護士：
器物損壊になる可能性が非常に高い。（枝を）折ってしまったことになれば、器物損壊という刑法上の規定です。
青井キャスター：
枝を折って、公園側が訴えた場合「器物損壊罪」で3年以下の懲役、または30万円以下の罰金が科されます。私たちは動画をライブ配信した本人に違法性があることを伝え、コメントを求めました。すると、驚きのコメントが返ってきたんです。
動画配信した人：
健康を維持することは重要であり、懸垂は筋肉をつけるのに良いので、日本人にはもっと運動することをお勧めします。
桜の木の枝にぶら下がって懸垂などをする行為は違法だ。絶対にマネをしないようにしてほしい。
（「イット！」4月11日放送より）
