高市首相は25日、参院予算委員会で北朝鮮の金正恩総書記の妹、金与正氏が日朝首脳会談に否定的な談話を発表したことについて、直接的なコメントを控えつつ「私は日朝双方がともに平和と繁栄を享受する未来を描けるように金正恩委員長と首脳同士で正面から向き合う覚悟を持っている」と強調した。
朝鮮労働党の金与正中央委員会部長は23日、高市首相が日米首脳会談で日朝首脳会談の実現に意欲を示したことについて、「日本が望むからといって実現する問題ではない」と指摘し、「我々が認めてもいない一方的な議題を解決しようとしているのであれば、我が国の指導部は会う意思もなく向かい合うこともない」「首相が平壌に来る光景を見たくない」などとコメントした。
これについて、参院予算委で質問に立った自民党の山田宏議員は「2年前の3月に同じ金与正氏の出した談話では、日本側のいかなる接触にも交渉にも顔を背けそれを拒否すると明確に日朝首脳会談を拒否する意思を明らかにしていたことと比べると、今回の談話は日朝首脳会談を受け入れる可能性を示唆しつつ、その条件を有利にしようとしているもののように思われる」と指摘し、高市首相と茂木外相の見解を尋ねた。
高市首相は「金与正部長の談話について、コメントすることは差し控えたい。その上で、私は日朝双方がともに平和と繁栄を享受する未来を描けるように金正恩委員長と首脳同士で正面から向き合う覚悟を持っている。今回の日米首脳会談でも金正恩委員長と直接会う気持ちがとても強いということを伝えた。これに対して支持・協力の話をいただいた。国際社会とも緊密に連携するが、日本自身も動かなければいけない大事な問題だから、懸命に取り組んでいく」と述べた。
茂木外相は「北朝鮮の様々な談話は色々な機会に出すが、それをどう評価するか難しい部分もあり一つ一つについては、これまでもコメントを差し控えさせている」と述べた上で、「日朝間の懸案の早期解決、特に拉致問題の解決に全力で取り組んでいきたい」と強調した。