大阪府で目撃が相次いだシカが25日、警察施設に侵入し、警察官や市職員と2時間以上にわたるにらみ合いの末に捕獲された。奈良県は受け入れを拒否したが、大阪府内の施設が受け入れに前向きな姿勢を示しているという。
奈良公園から来た可能性
25日午前8時前、大阪市・城東区の警察施設にいたのはシカだ。
大阪府警察本部関目別館の敷地内でのんびりと草を食べていたのは、奈良公園から来た可能性があるシカだ。
24日午後6時半頃、このシカはまるで警察施設に出頭したかのように入り込んだという。
取材班:
門には、必ず閉めるようにお願いしますと書かれています。
一夜明けた25日も、シカは警察施設の中で気ままに過ごしていた。

取材班:
警察官に囲まれたシカが逃げています。どうやら車庫のほうに誘導しようとしているんでしょうか。周りには多くの警察官が取り囲んでいてシカと対峙しています。
大阪府警が大阪市に対して、シカの捕獲を視野に対応を要請。マイペースで歩き回るシカと取り囲む警察官とのにらみ合いが、2時間余りも続いた。
この騒動に周囲にはシカを見に来たという市民の姿もあった。
市民:
(Q.警察の敷地にシカがいるが?)一番安全かなとは思いますね。中々警察の敷地には来られないので。でも奈良に帰れたらいいなと思います。

「神の使い」として知られ、国の天然記念物にも指定されている奈良公園のシカ。3月に入り、その姿を公園外で見たとの目撃情報が相次いだ。
17日にはついに大阪府との境を越え、東大阪市で歩くシカを発見。
その後も足取りを西へ西へと伸ばしたシカは、先週末から大阪市内に居座り続け、23日にはついにその姿を大阪屈指の繁華街・梅田からわずか2kmの公園で発見された。

そして24日午後5時頃、大阪市都島区の住宅街を植え込みの草を食べながら気ままに移動し、道路を横断するなどして混乱を招いた。
「天然記念物ではなくなる」奈良県受け入れ拒否
大阪市・横山英幸市長は「シカの扱いについて奈良県と協議する」としていた。しかし、奈良県の山下知事は25日、次のように発表した。

奈良県・山下真知事:
奈良公園から出たシカは天然記念物ではなくなります。イノシシや熊と同様の野生生物ということになります。
「他の都道府県で捕獲されたシカは奈良県内で受け入れられない」との考えを示した。
受け入れを断られたシカは今後どうなってしまうのか。25日午後1時前、雨が降り始めた大阪市の警察施設では…。
取材班:
午前中、シカを見守るような少しのどかな雰囲気とは一転して、緊張感も漂ってきました。
木陰に座り、雨宿りをしているシカに、大阪市の職員とみられる数人が近づいた。
シカの保護、捕獲に向けた準備を始めているようにも見える。
その直後、シカが立ち上がり移動を始めると、シカの周囲を市の職員らが取り囲み、倉庫のような場所へ誘導した。
そして午後1時15分頃…。
取材班:
職員の方がどんどん今、倉庫の中に入っていきます。

シカを檻に追い込み無事に捕獲した。
取材班:
シカが確認できますね、シカが動いている様子も確認できました。
大阪市健康局によると、捕獲されたシカは大阪市動物管理センターで一時保護されるという。

午後2時半過ぎ、大阪市の横山英幸市長は会見で、シカが警察施設に入ったことで急きょ捕獲作戦が実行できたなどと経緯を説明した。
大阪市・横山英幸市長:
今日急転直下、(シカが)公共施設の方に入って安全が確保できた。檻の中に魅惑的な食物を入れたというふうに聞いている。シカさんにも、よう大人しく檻に入ってくれたなと感謝したい。
さらに、シカの今後についても注目の発言があった。
大阪市・横山英幸市長:
今回の個体を見ると、非常に性格も大人しくて、捕獲したうえで受け入れ先を並行して調整していた。(大阪府内で)非常に前向きなお答えをいただいている。
すでに大阪府内でシカの受け入れに前向きな施設があることを明かした。
(「イット!」3月25日放送より)
