日本サッカー協会の会長でワールドカップでも活躍した元日本代表の宮本恒靖さんが27日大分県庁を訪問した。
宮本会長は、少子化の影響もあり、サッカーの競技人口が減少する中、地域の課題を把握しようと全国各地を訪問している。
27日、宮本会長は佐藤知事などと意見を交わし、その後のインタビューで今季の大分トリニータについての印象や、大分市内で浮上したサッカー専用のスタジアム構想などの質問にも答えた。その内容を詳しく伝える。
◆宮本恒靖会長
(Qどういった目的で全国各地を訪問している)
「全国それぞれサッカーの環境も違ったり、地域の事情があったりとか、それぞれ違うところがあるところで、しっかりと会話をすることが今まで出来ていなかったので、直接伺って会議をや懇親会などでコミュニケーションしっかり取るということを目的として回っている」

誰にとっても重要な施設というもののうちの一つが『サッカーのスタジアム』そういった形がこれからのトレンドに
(Q今回の大分県ではどういった話をした)
「やはりいま選手の数が、少子化もあって減っているという問題や、新スタジアムを作る構想をどうするのかという問題だったり、また暑熱の対策や女子の選手をどういうふうに増やすのかとか様々な話をした」
(Q大分市の中心部にサッカー専用の新スタジアムを作る構想についてはどう考える)
「やはり重要なのはサッカーをしている場所ではあるが、県の人、街の人にとって、例えば誇りになるようなもの。サッカー以外のことも出来る機能を持った、例えばショッピングモールがついていたりや、医療機関があったりなど。誰にとっても重要な施設というもののうちの一つがサッカーのスタジアムであるという形が、これからのサッカースタジアムの主流というか、トレンドだと思う。ぜひそういう形で新しいスタジアムが出来ることを期待しています」

「大分のドームは素晴らしい競技場であることは間違いない」
意見交換の中では、サッカーの日本代表戦が2018年以来、県内で開催されていないことにも話題に。
佐藤知事は、「ドームへのアクセスが課題だが、 ノウハウも蓄積されてきているので ぜひ代表戦を大分で開催してほしい」とアピールしていた。
(Q知事から代表戦を大分で開催してほしいとの話もあったが、大分のドームについてどう思うか)
「自分自身も(大分のドームで)プレーもして、監督としても来た。素晴らしい競技場であることは間違いないというふうに思う。
ただ全国にもいろいろ新しいスタジアムができていますし、例えば陸上トラックがないスタジアムが多くなってきたりしている。そういったところを、いろいろと長年大分でも代表戦をできてないというところも考えて、総合的にいろいろと考えていきたいと思います」

今季の大分トリニータは「守備が固いという言い方もできる」
(Q今季のトリニータについてどう考える)
「なかなか点が取れないというところで、もう6試合を終えて4得点っていうところ、失点も4失点なので、それはそれで守備が固いという言い方もできると思います。ゴールが生まれたり、勝利を重なることでチームは上向きになっていくと思うのでこれからに期待したいと思います」
(Q大分県内、そして全国的にサッカーを盛り上げていくために、今後どういったことが必要だと考える)
「地元にあるサッカーチーム、サッカークラブがしっかりと活躍するということもすごい重要だと思いますし、あとはやはり日本代表チームが、ワールドカップで良い成績を収める、いいパフォーマンスを見せることで、全国的な盛り上がりもできると思う。
自分自身は会長になって、もっとサッカーが子供に大きな存在になって欲しいと思っているので、そういうものもうまく勢いに繋げられるようにしながらも、例えば環境の整備や、選手たちにどういった環境、また設備、プレーの機会をつくれるのかとか、いろいろ考えながらやっていきたい」

「大分県はごはんがおいしい」
(Qサッカーに限らず大分県の印象は)
「ご飯おいしいですね。昨日はフグをいただきました」
(Qサッカーをしている子どもたちに向けてメッセージを)
「やはり体が資本なので、別にサッカー選手でなくてもやはりしっかりご飯を食べて、しっかり寝て、またプレーすること以外も遊ぶことも大事だと思いますし、しっかり勉強することもすごく大事ですし、いろんなことに対していろいろ一生懸命やってもらいたいなと思います」
