ハウス内で「コンテナ苗木」を生産する現場に従事する住友林業の担当者。徹底した温度管理などにより、約3年かかる生育期間が1年まで短縮することで日本の森を守ることにつながるという。
徹底した温度管理などで約3年かかる生育期間が1年に
一面に広がる緑豊かな大自然ですが、その多くが、いま伐採の適齢期を迎えています。

蓬田和生さん:
森は生き物なので、放っておくとどんどん歳を取る。
二酸化炭素を吸収する量も減れば、土を掴む力も減って土砂災害が起きたりする。

そう語るのは、住友林業の蓬田和生(よもぎだ・かずお)さん(42)。
日本の森を守るため、ハウス内で生産しているのが「コンテナ苗木」です。

蓬田和生さん:
ハウス内で種から育てて、最後きちんと外に出して風に当てて強くした物を出す。
この工程が一般的に畑で作るよりも半分くらいの期間で育てて出すことができる。
徹底した温度管理などにより、約3年かかる生育期間が1年まで短縮した。このスピードが日本の森を守ることに繋がっているそうです。

蓬田和生さん:
切ることができても、植える物が少なかったり、こういう苗木を作っている生産者自体も高齢化でどんどん減っている現状がある。
植えるものを(早く)育成して、日本全体の森に苗木をきちんと供給できるようにしたい。

学生時代から、森林やそこに住む動物について学んでいた蓬田さん。森を維持して“その大切さを知ってもらいたい”と苗木の育成を続けているのです。
蓬田和生さん:
適期になったら切って、また整えて植えて育てる。
その間には、切った木もちゃんと人に使われたり様々なサイクルを経て、森が健康に保たれる。林業というのは森を守る、国土を守る役割だと思っているので使命感を持って仕事をしています。

日本の森林、そして私たちの生活を守る蓬田さんの活動はあすも続きます。
(「イット!」 3月13日放送)