そして覚えておきたいのは、ハッチ式は全てのベランダにあるわけではないこと。

「隔て板」の向こうにある場合も(画像はイメージ)
「隔て板」の向こうにある場合も(画像はイメージ)

ベランダを仕切る「隔て板」の向こうにあることもあるそうだ。その場合は「非常の際には、ここを破って隣戸へ避難できます」などと書かれているので、慌てないようにしたい。

また、ハッチ式は「ひとつ下の階」に降りるためのものだ。例えば、5階から1階に降りたいなら順番に作動させていく必要があるという。

【吊り下げ式】フックの扱いに注意

吊り下げ式はハッチ式に比べると簡単だが、使用時にいくつか気を付けたいことがある。

吊り下げ式は引っ掛けて使う(提供:東京消防庁)
吊り下げ式は引っ掛けて使う(提供:東京消防庁)

【吊り下げ式の使い方】
(1)保管用の箱からはしごを出し、目視でサビなどの問題がないか確認する。
(2)先端にフックがあるので、ベランダの手すりや窓枠などに引っ掛ける。
(3)はしごを結束している、金具やバンドなどを外す。
(4)周囲の安全を確認しつつ、ゆっくりと降りていく。

手元や足元が滑らないように注意(提供:東京消防庁)
手元や足元が滑らないように注意(提供:東京消防庁)

吊り下げ式で大切なのは、フックを引っ掛ける場所だ。造りが脆いところだと、降りている途中に崩れたりする可能性もあるというので、触るなどして確かめておきたい。

高い場所から一気に降りることになるので、手元や足元が滑らないように注意。また、慌ててはしごを落とすこともないようにしたい。

「避難はしごが自分の部屋のどこにあるかを知らないと、炎や煙に巻き込まれるので、どこにあるのか、いざというときに使えるかを把握しておくことも大事です」