現在も稼働 とても“レア”なハンバーガー自販機

とってもレアな自販機で購入できるのは、アツアツのハンバーガー!
この年季の入った自販機を一目見ようと、遠方からもお客さんがやってくる。
珍しさだけではなく、味も魅力の1つ。

訪れた客:
おいしいですね

訪れた客:
これだけいろんな人が食べに来るのはすごい

この自販機があるのは、富山・黒部市三日市商店街にある「自由空間 かって屋」。

店の一角にどっしりと鎮座している。
1980年代半ばに製造されたもので、ハンバーガーの販売に特化した自販機。

今では「レトロ自販機」とも呼ばれるが、現在も稼働しているという。

嵯峨拓也さん:
冷蔵庫と電子レンジが一体になっている。注文したらハンバーガーの箱が落ちます。下に入りまして、電子レンジに送られて、温まったものがここから出てくると

仕組みを説明してくれた嵯峨拓也さん。このレトロ自販機は、嵯峨さん個人が所有・管理しているもの。

食べ物販売用として、昭和から平成の初めごろまでに製造されたレトロ自販機。
コンビニエンスストアや飲食店が増えて徐々に衰退し、年々、設置台数が減少している。

嵯峨拓也さん:
これと同じ型式の自販機は、動いているものが国内でもこれを入れて2台しかない

スクラップ寸前で…貴重な自販機が復活!

実はこのハンバーガー自販機も、スクラップになる寸前で嵯峨さんの手に渡った。
元の設置場所は、国道359号線沿い、砺波市のドライブイン「頼成山(らんじょやま)」だった。
店で手作りされたハンバーガーは人気で、遠方からもこれを目当てに訪れる人が多くいたという。
ところが…

自販機は廃棄されると知り、嵯峨さんは「ハンバーガー自販機を私にお譲りいただけませんか」と店に電話をした。

嵯峨拓也さん:
やっぱり貴重な自販機なので、簡単に廃棄したらもったいないなという気持ちがありまして、オーナーにお願いして譲っていただくことになりました

壊れた購入ボタンや故障していた冷蔵機能は、クラウドファンディングで支援を募って修理!
冷却装置の購入や、3Dプリンタで壊れていたボタンを複製することができた。

ほかにもレトロ自販機にまつわる同人誌を嵯峨さん自らが編さんし、これまでに3冊作成。
グッズなどの販売も行い、維持管理の資金を捻出している。

そして、絶対必要なのがハンバーガー。
黒部に来ないと食べられないハンバーガーにすべく、地元のパン屋「オーブンフレッシュベーカリー ファリーヌ」に協力を打診。
ハンバーガー自販機を知っていたという、ファリーヌの中富泰子さんと商品開発を進めてきた。

ファリーヌ・中富泰子さん:
箱に入っていたとかは覚えていないんですけど、温めて出てくる自販機のイメージはありました。細かく説明いただいたので、ぜひ協力したいと思いました

試作を重ね、これが完成系だと納得のいくハンバーガーが、今回ついに完成。翌日の販売に備える。

オープンから客が続々来店 遠方から足を運ぶ人も

8月30日、ハンバーガー販売日。

ーー楽しみですね

嵯峨拓也さん:
きょう暑いので、どのくらい来ていただけるか不安ですけど…

看板を出して準備完了!!この日の営業開始。

さっそく、この日最初のお客さんが訪れた。
自販機の中でアツアツに温められ出てきたのが、「桜井バーガー(300円 チーズ・ベーコン)」。
箱のサイズに収まるよう小ぶりだが、中には分厚いパティが。

訪れた客:
おいしいです。ハンバーガーだけの自販機っていうのが、何かひかれる。うまく説明できないですけど

オープンから続々と訪れるお客さん。

ーーこれを目当てに?

訪れた客:
そうです。(自販機が砺波から)来ていると聞いていたので(来た)。魅力があるというか、古くさい…、そういうところが(いい)

訪れたお客さんが書き記すノートにも、珍しい自販機を訪ねて遠方から足を運んだ人のコメントが。

地元の方からはこんな声も…

黒部市地域おこし協力隊・小澤泰史さん:
「レトロ自販機」って魅力なんですけど…、それ以上に嵯峨さんとハンバーガー自販機と、今回ファリーヌさんと、その魅力がでかい。(地域活性化に)力を入れてやってくれている

黒部市地域おこし協力隊・伊関健太さん:
嵯峨さん自身のキャラクターもあって、これだけいろんな人が食べに来られるというのがすごいなって

ハンバーガー自販機と嵯峨さん。2つの魅力にひきつけられ、まわりには、たくさんの人が集う。

嵯峨拓也さん:
あの時に引き取っておいてよかったなと思うことが、たくさんありますね。お店番していると楽しい。これからも頑張っていけたらと思います

(富山テレビ)