強烈寒波は去り、週末にかけて気温が急上昇。3月スタートは九州~関東は最高気温が20℃前後まで上がり、2日(日)は東京都心で22℃とGW並みの暖かさとなりそうだ。ただ、このまま一気に春本番とはいかず、来週は真冬の寒さに逆戻りする。

晴れた日が続き、関東など太平洋側では記録的な少雨となっているところが多い。

少雨の反動ではないが3月前半は雨が続き、冷え込みと合わせて関東南部でも雪の心配が出てきた。

大寒波の後は… 都心はGW頃の陽気へ

今週は週末にかけて気温が日に日に上昇していく。

北日本では、26日(水)は気圧の谷や寒気の影響を受けるが、それも一時的。2月最終日は札幌で11℃、金沢で14℃と4月並みとなる。3月あたまは九州~関東で最高気温が20℃前後まで上がり、2日(日)は東京都心で22℃とGW並みの暖かさとなりそうだ。

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日本海側を中心に記録的な大雪となっている所も多い。雪崩や屋根からの落雪、洪水など融雪災害に警戒してほしい。

一方、関東など太平洋側では、今週いっぱいは空気の乾燥した状態が続く。火災が増えているため、引き続き火の元には十分な注意が必要だ。

太平洋側は”記録的な少雨”継続中

今冬(12月~2月)は、冬型の気圧配置が強まり、度々、強烈寒波が襲来。北陸など日本海側では平年の2倍以上の積雪となっている一方、関東など太平洋側では記録的な少雨となり空気がカラカラの状態が続いている。

この先、2月いっぱいは関東など太平洋側ではまとまった降水が予想されていないため、冬の少雨記録を更新する可能性が高くなっている。

今冬(12月~2月24日まで)の降水量は、2月おわりまであと4日間を残した時点で東京都心で33.0ミリと平年比でわずか19%ほど。冬の降水量の過去最少37.2ミリ(1928年12月~1929年2月)を下回っている。

また、群馬など関東北部の山沿いでは、平年の1.5倍以上の雪が積もっている一方、前橋など平野部では降水が極端に少なく、前橋市の今冬の降水量は2月24日までで7.0ミリ、平年比約9%。こちらも冬の降水量の過去最少13.1ミリ(1943年12月-1944年2月)を更新する可能性がある。

また、名古屋、大阪、高知なども、冬の降水量の合計が過去最少となる可能性が大きくなっている。しかし3月に入ると、この太平洋側の少雨傾向が一変する予想だ。

来週は太平洋側も雨&真冬の寒さ

今冬の少雨を取り戻すかのように、3月に入ると関東など太平洋側で雨が続く見込みだ。

2日(日)は西から前線が延び、3日(月)~4日(火)は前線上を低気圧が東進。西日本や東日本では広い範囲で雨が降る予想だ。東京都心では1月6日に25.0ミリの降水を観測して以来、10ミリ以上の降水がないが、久しぶりにまとまった雨となりそうだ。

そして、一時的に寒気が入るため、真冬の寒さに。関東平野部でも雪になる可能性があるため注意が必要だ。

2日間で季節が“3カ月バック”

東京都心の最高気温は、2日(日)は22℃(5月上旬並み)→3日(月)は15℃(3月下旬並み)→4日(火)は8℃(真冬以下)と、わずか2日間で“急落”。一気に季節が3カ月分戻る体感だ。さらに来週末にかけては、平年を下回る気温が続く見込みだ。

季節は一進一退。ダウンコートなど冬用コートはまだ必須だ。

最後に、「暑がりさん」と「寒がりさん」、それぞれの服装目安をご紹介する。うまく服装で調整して、この激しい寒暖差を乗り切っていただきたい。

【オススメ服装】
◎25~30℃暑がりさん:半袖寒がりさん:半袖

◎20~25℃暑がりさん:半袖+サマーニット寒がりさん:長袖シャツ+薄いアウター

◎15~20℃暑がりさん:長袖シャツ寒がりさん:セーター+機能性インナー

◎10~15℃暑がりさん:カーディガン寒がりさん:コート

◎5~10℃暑がりさん:セーター寒がりさん:ジャンパー+ダウン

【執筆:日本気象協会・福冨里香】

フジテレビ気象センター
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最新の気象・防災情報や、「なぜそういったことが起こるのか?」現象の背景を徹底解説。フジテレビ気象センターに所属する気象予報士9人の他、日本気象協会、ウェザーマップとも連携し、天気を味方につけて毎日が楽しくなる情報や、つい誰かに話したくなるような情報などお届けします。