本を見せると地域の飲食店でお酒と料理のセットがお得に楽しめる「ちょい飲み手帖」が広島でも発売された。消費が落ち込む2月を盛り上げる企画として注目されている。
“料理と飲み物セット”が超お得
2月1日、広島県府中町のショッピングモールの書店では「ちょい飲み手帖」広島版の発売イベントが行われた。

購入者に缶ビール1本がプレゼントされるとあって、およそ150冊が次々と人々の手に渡っていった。

「ちょい飲み手帖」は、本に掲載されている店で、アルコールを含めたドリンク一杯以上とおすすめの料理一品以上のセットが、期間限定でお得に楽しめるというもの。

1,100円の各店舗の「ちょい飲みセット」は、1,300円以上のバリューがある。
「ちょい飲み手帖」は神戸では、すでに18冊、これまでに11道府県の街で出され、地域の賑わいづくりに貢献している。広島版は65店が掲載され、1冊1,200円。
2月の“閑散期”対策
なぜこの時期に発行されることになったのか?「ステーキ3Mサンモール店」の矢野泰智店長はその事情をこう語る。

「1月はお正月で、ぐっと売上が伸びるが、その後下がって客足が遠のく。2月は他の月に比べて10%~20%ぐらい、売り上げが落ちる傾向にある」
その“魔の2月”対策として「ちょい飲み手帖」の話を聞き、すぐに参加を決めたという。
今回の企画に合わせこのお店で作った「ちょい飲みセット」はというと…

お店自慢のサイコロステーキに、鶏のから揚げやコロッケ。そこにアルコールを含めたドリンク一杯がついた、今回のための完全オリジナルのセットで1,100円。ただ、その実際のバリューは1,900円から2,000円ほどだという。およそ半分の価格での提供だが、大丈夫なのだろうか?

「一回来て、当店の味を知っていただくことがすごく大事で、2回目、3回目の来店につなげていけたらと」と矢野店長は期待を膨らませる。“リーズナブルな価格”は、リピーターを呼び込むための戦略だ。
お酒で“単価アップ”を期待
また客単価アップの期待感もあるという。

「この辺は夜閉まるのが早く、お酒を飲むお客さんが来ないが、『ちょい飲み手帖』をきっかけにそういうお客さんに来てほしい。お酒を飲まれると、おかわりも期待でき、売り上げが見込みやすい」と矢野店長。

リピーターを増やし売上アップにもつながる可能性を秘めた「ちょい飲み手帖」。地域の店にとっては、新しいお客さんの発掘に、お客さんから見れば、今まで知らなかった店でお得に「ほろ酔い」気分になれるツールとして使えるのではないだろうか。
「ちょい飲み手帖」広島版の利用期間は6月末までとのことだ。
(テレビ新広島)