5日、1度目のピークを迎えた今季最強、最長寒波。
雪の「長期化」により、まだ降っていない地域の生活にも、影響が出そうだ。
■【動画で見る】今季“最強・最長”の寒波 関西各地で大雪 片平気象予報士解説
■家も見えない…記者の身長をはるかに超える積雪 滋賀県長浜市

記者リポート:きのうは私の身長ほどだった雪ははるかに超えています。屋根の上の雪の量もかなり増えてるように感じます。
滋賀県長浜市余呉町では、4日に引き続いて雪が。
5日、10時までの積雪の深さは、68センチを観測している。
4日の映像と比べてみると、4日には見えていた家が、積雪で見えなくなってしまっていた。

「長期化」する寒波に、住民の疲労もたまっている。
住民:月曜日まで雪マークついてるから、ちょっと心配ですね。毎日、雪かきするのは大変。
長浜市では4日から5日にかけて、積雪の範囲が市街地に拡大。
交通量が多くなる時間帯を前に、除雪作業が行われていた。
除雪車運転手 田邊輝明さん:今晩あたりが(ピーク)言うて。態勢はとっていますよ、いつでも出られるように。
■一晩で見渡す限り真っ白 兵庫県豊岡市

兵庫県豊岡市内でも…、4日は道の脇に少し雪がたまる程度だったが、一晩で見渡す限り真っ白に。
15センチの積雪を観測している。
雪かきする人:(雪が)続くと毎日大変だなと、心配です。
■大阪市の最高気温は5.9度 今季最低

一方、大阪でも、午後1時ごろ雪が…大阪市の5日の最高気温は5.9度と、今シーズン最低となった。
街の人:いつもこんなの被ってないけど、マフラーもストールに変えて、厚めにしました。
(Q.今週末まで続きますけど?)
街の人:やってられないですね。
■滝つぼが2年ぶりに凍る 和歌山県那智勝浦町

そして、和歌山県那智勝浦町の世界遺産・那智の滝では、なんと、あまりの寒さに、滝つぼが2年ぶりに凍結した。
熊野那智大社 國分隆多さん:(午前)8時くらいにこちらの方に来まして、凍っているのを確認しました。
観光客:きょうはおばあちゃんの誕生日で旅行に来ているんですけど、来れたのが運命だなと。来てよかったね。
■物流の現場を取材 細心の注意で安全・安心して商品を届ける

寒波は、物流にも大きな影響を与えている。
フジトランスポート長岡支店 佐藤新之助さん:(路面が)黒光りするぐらい凍っていると、ちょっとアクセル踏んだけで滑ることがあるので恐怖感があります。
およそ10トンの生活用品を積んだトラックを運転するのは、ドライバー歴19年の佐藤新之助さん(37)。

4日、午後8時ごろに西宮インターチェンジから高速に入り、新名神高速から北陸道を経由して富山県と新潟県を目指す。
しかし、出発からおよそ1時間半後…。
運行管理者:北陸道が長浜から丸岡までが通行止めですので。
佐藤さんに通行止めの情報を伝えたのは、会社にいる運行管理者。
およそ3000台のトラックの位置に加え、周辺の天候や、道路の状況を把握している。
フジトランスポート 川上泰生さん:今どこに雪が降っているかが一目瞭然です。こういうもの(天候情報)も機能としてありますんで、色んな機能を使って、(最適なルートを)われわれが判断するわけです。

当初予定していた北陸道で通行止めが発生していたため、佐藤さんは会社と協議の上、東海北陸道を通り迂回するルートを選択。
この時点で、およそ1時間ほど遅れが生じるが…。
佐藤新之助さん:時間が遅れてしまうかもしれないんですが、確実に必要としている人に届けられるように。
というのも、4年前に北陸地方を襲った大寒波では、福井県の北陸道で一時およそ1500台の立ち往生が発生。
今回の寒波もこれに匹敵する規模とされていて、安全な運行のためには、細心の注意が必要なのだ。

8年前に立ち往生を経験した佐藤さんも、トラックに携帯トイレを常備している。
佐藤新之助さん:皆さんの元に安全に安心して商品を届ける中で、自分自身、無事に家に帰ることが一番の使命だと思っています。1人で握っているハンドルではないと思いますね。

そんな中で、運転を続けるとさらなるトラブルが。
迂回ルートの東海北陸道でも、通行止めが発生しているとの情報が入ったのだ。
運行管理者:ライブカメラを見ていたら雪がすごいので、安全策をとって中央道でいきますか。
佐藤新之助さん:はい、かしこまりました。中央道から北陸道で富山の方に戻る形で。
最終的には中央道を経由する迂回ルートを選択。
新潟に到着するまでに、通常よりも4時間ほど多く時間がかかった。

こうした状況の中で、配送大手のヤマト運輸は、4日から7日にかけて、関西地方発着の荷物の配送に遅れが生じる可能性があるとしている。
長期化が予想される最強寒波、私たちの生活にも大きな影響が出る恐れがある。
(関西テレビ「newsランナー」2025年2月5日放送)