片平敦気象予報士に、「10年に1度の最強の寒波」について解説してもらう。

■【動画で見る】片平さん解説『今季最強寒波』は“長期化” 週末は京阪神の都市部も積雪の可能性

■緊急記者会見は「それだけ危険な状況が予想されるということ」

この記事の画像(6枚)

4日、大阪管区気象台と近畿地方整備局などが、大雪について合同会見を開いた。

片平敦気象予報士:今回緊急の記者会見ということで、天気の状況が危ない時は、気象の情報とか、警報が出たりしますけれども、直接、気象台や道路を管理する国土交通省の近畿地方整備局が、わざわざ記者会見を開いて、皆さんに危機感を伝える、呼びかけるというぐらい、今回危険な状況が予想されるということの裏返しです。

■今回の寒気の特徴は“長期化”

(Q.今回の寒波の特徴は?)
片平敦気象予報士:特徴は『長期化する』です。今回の寒気の流れ込みは、1日や2日で終わらなくて、場合によっては1週間近く続くんじゃないか。その分、影響が長引きそうです。雪の災害というのは、積もった雪が例えば一日にこれぐらい、次の日これぐらい、さらに次の日これぐらいと、どんどんどんどん続けば続くほど、雪の量が、かさが増えていくと、危険性が高まっていくこともポイントの1つ。

片平敦気象予報士:4日の上空の寒気の予想から見て行きますと、紫色の表示のところは、上空1500メートル付近で、マイナス9度以下。平地でももちろん雪が降りますし、場所によっては大雪をもたらすような強い寒気です。

これが流れ込んでくるのは、せいぜい1日、2日ぐらいで、その後引っ込んでくパターンが結構多いんですけども、時間動かしてるんですが、ずっと紫です。

7日、金曜日になって少し引っ込んだかなと思うんですが、金曜の後半ぐらいから土曜日には、一層強い寒気が流れ込むということで、これから週末にかけて、まだ火曜日ですから、一週間近くにわたって非常に強い寒気の流れ込みが続いてしまうんです。

■週末は京阪神の都市部にも雪が積もる可能性

片平敦気象予報士:寒気が流れ込むということは雪の降り方も心配で、まずあさって(木曜日)にかけて、同じような場所で雪が降り続きます。西風が吹いてくるんですが、この西風に沿う形で日本海の沿岸部だったり、あるいは琵琶湖の北の方、湖北のあたりに特に雪が降りやすいというのが、これからあさってにかけてです。

南の方の地域も、徳島県だったり、紀伊山地の周辺も、時折雪雲が流れてきます。

西風が吹いているあさってまでは、今言った地域に雪が降りやすいんですが、これで終わりじゃなくて、金曜日以降は風向きが北風に変わってきて、そうすると北から雪雲が流れ込んできます。

京阪神の周辺も金曜日から土曜日にかけては、雪雲が流れ込んできて場合によっては、京阪神の都市部も雪が積もることが、この週末はあり得ると思っていただきたいです。

■琵琶湖の北側では新たに1メートル以上の積雪か

(Q.気を付けなければいけない地域はどのあたりですか?)

片平敦気象予報士:まず平日この金曜日ぐらいにかけて、これから72時間にどれぐらい降るかという予想がこちらです。色合いが濃いところが、たくさん積もるんじゃないかと心配なところです。

日本海側に集中してますけど、琵琶湖の北側、湖北のあたりは、紫色からピンク色の表示、1メートル以上新たに雪が降ると。ですから滋賀県から福井県に抜ける車のルート、道路こういったところが、例えば、国道8号線とか北陸道とか、こういう所が特に心配だという危機感を持って見ています。

大寒波の期間は週末まで続くということですので、事故や体調など十分気を付けて頂きたいと思います。

(関西テレビ「newsランナー」2025年2月4日放送)

関西テレビ
関西テレビ

滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・徳島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。