近年の傾向として目立つのが、犯罪に加担すると気づかず「闇バイト」に応募してしまうことだ。高校生が逮捕されるなど、10代が加害者となるケースもある。

我が子が関わらないようにするにはどうすればいいのか。ITジャーナリスト・スマホ安全アドバイザーの鈴木朋子さんに、親が注意するべきポイントを教えてもらった。

いつの間にか、犯罪をしてしまう

子供や若者たちはなぜ、闇バイトに足を踏み入れるのか。「高校生・大学生は学業に遊び・趣味と忙しいです。“短時間で楽に稼ぎたい”という考えから、募集の内容を魅力的に感じることが多いようです」と鈴木さんは分析する。

闇バイトと分からず応募することも(画像はイメージ)
闇バイトと分からず応募することも(画像はイメージ)
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今の時代、アルバイト先はSNSで探すことも一般的で、特にXやInstagramではさまざまな求人情報が投稿されているという。正当なアルバイトの募集が多いが、一部では「高額収入」「即日払い」などをうたい文句とした、闇バイトも紛れ込んでいるそうだ。

そんな環境で情報収集するうちに“楽をして稼げる求人情報”しか目に入らなくなり、「応募したら、やってみたら闇バイトだった」という事態が起きるという。

悪い誘いもきっかけに(画像はイメージ)
悪い誘いもきっかけに(画像はイメージ)

また、周囲の先輩・友人から「いい条件の仕事があるよ」と声をかけられるケースも多いとのこと。「みんながやっているから自分も」となって、手を染めることもあるそうだ。

やり取りする「通信アプリ」に特徴

鈴木さんによると、闇バイトの求人情報には大きく2つの特徴があるという。1つ目は通信内容が厳重に守られた「秘匿性の高い通信アプリでのやり取りを求められること」。

通信アプリには、メッセージの内容が暗号化されたり、履歴が一定期間で消去されたりするものもある。証拠が残りにくいので、好んで使われるという。

「秘匿性の高いアプリの代表は『Signal(シグナル)』や『Telegram(テレグラム)』です。これらで連絡を取りましょうといわれたら、まず闇バイトだと思っていいでしょう」