サッカー・J2リーグは、開幕まで1カ月を切った。モンテディオ山形は、例年通り山形県外でキャンプを行っていて、新加入選手を含めた連携や仕上がりは順調のようだ。
熾烈なポジション争いでチーム力向上へ
1月13日、山形のキャンプは静岡・御前崎市でスタートした。1月に加入が発表されたオーストラリア出身のゴールキーパー、トーマス・ヒュワード=ベル選手を除く31人が参加。渡邉体制3年目、「J2優勝・J1昇格」が変わらない目標だ。

昨季チーム最多得点・フォワードの高橋潤哉選手(背番号9)は、「このチームでJ1に上がりたいし優勝したい。それだけのメンバー、力があるチーム。そこにチャレンジしたいというのが一番大きな思い」と優勝への意欲を語った。

また、ディフェンダーの川井歩選手(背番号15)も「昨シーズン、悔しい思いをしてチームに迷惑をかける形で終わってしまったので、とにかくこのチームで優勝してJ1に昇格したい気持ちが大きい」と思いを語った。
復帰を含め新加入選手は9人。注目は山形2年ぶりの外国人助っ人、ジョージア出身のフォワード、ベカ・ミケルタゼ選手(27/背番号99)だ。

ジョージア代表の経験があり、シュートの精度やポストプレーが持ち味で、「得点王になってJ1昇格」が個人での目標だというミケルタゼ選手は「新しいチームで新しい選手とトレーニングできてうれしい。選手の質も高いし、すごく試合が楽しみ」と話す。
さらに、J1鹿島から完全移籍で加入したミッドフィルダー、中村亮太朗選手(27/背番号71)も実績十分。昨シーズンは清水の主力として活躍し、J2優勝に貢献。鹿島在籍時には土居聖真選手とプレーした経験があり、その連携からのゴールに期待が持てる。

「点を決めたい、ボランチが点を決めたら勝てると思っている。1試合1試合大切に戦っていきたい」と語る中村選手。層が厚いボランチ、熾烈(しれつ)なポジション争いもチーム力向上につながると期待されている。
紅白戦で存在感見せた選手
新たな戦力を加え、J1昇格に向けキャンプで取り組んでいるのは、「戦術の浸透」と「再確認」だ。

渡邉晋監督は「上にレンガを積み上げるだけでなく、下に築いているレンガをより強固にしていくのは忘れずにやっていきたい。攻撃的なフットボールという看板を支えるには、間違いなく固い守備が必要になってくるので、その辺りも落とし込んでいきたい」と話す。
1月19日には、キャンプで初めての紅白戦が行われた。

新加入では、関東学院大出身のフォワード、堀金峻明選手(22)がディフェンダーを背負いながら裏に抜け出し得点。そして、今シーズンも背番号10を背負うミッドフィルダー、氣田亮真選手(27)が前線でキープし、追い越した土居選手にパス。その土居選手のクロスに頭で合わせて存在感を見せていた。

氣田選手は「昨シーズンは悔しいシーズンだったので、今年はその悔しさをぶつけたい。見ている人にも刺さるプレーを年間通してやりたい」と思いを語った。
「いいスタート切れると思う」
ここ2シーズンは前半戦でつまずいた山形。昨シーズンからの継続選手が多いことを強みとしながら、新戦力と融合し序盤から進化した姿を見せていく。

ミッドフィルダー、高江麗央選手(26/背番号7)は「チームとしてやりたいサッカーをすでに理解して、それを表現できる選手が多く残り、新しく入った選手も賢くて理解度・質が高い。すでに質の高いチームになってきている。いいスタートが切れると思う」と、手応えを感じているようだった。

チームは20日から鹿児島・霧島市で2次キャンプをスタートしている。2月3日からは千葉・市原市に移動し、2月15日にアウェイで大宮との開幕戦に臨む。
(さくらんぼテレビ)