親の行動や言葉で直してほしいことがある、イライラが募ってしまうのであれば「アイメッセージ」(私を主語にした伝え方)で気持ちを伝えてみるといいと、舟木さんはアドバイスする。

「私は、僕は」を主語に伝えてみよう(画像はイメージ)
「私は、僕は」を主語に伝えてみよう(画像はイメージ)

相手を直接責めないので、感情的な言い争いになるのを避けやすいそうだ。伝える時は悪いところだけではなく、良いところもセットにするのがお勧めだという。

アイメッセージを使った、伝え方の例:
私はお父さん(お母さん)の○○な部分は好きだけど、△△は傷つくから直してほしいな

こうした伝え方を意識すると、親の対応も変わってくるかもしれない。

関係性に悩むなら「文字」の活用を

発達障害やグレーゾーンには、言語以外のメタメッセージ(表情、身振り、声のトーンなど)を理解するのが苦手な人もいる。

メッセージアプリを使ってもいい(画像はイメージ)
メッセージアプリを使ってもいい(画像はイメージ)

もし、親との関係性に悩んでいる、言動が変わらないのであれば、直筆の手紙やメッセージアプリなどの「文字」で説明すると、相手に自分の気持ちが伝わりやすいそうだ。けんかやトラブルになってしまった時、仲直りする手段としても有効だという。

舟木さんは「(発達障害やグレーゾーンが関わるトラブルは)親子関係の破綻につながることも多いので、子供側もきちんと専門的な知識を持つことが大事です」と話す。親との関係性に思い当たるところがあるなら、参考にしてもいいかもしれない。

『発達障害グレーゾーンの部下たち』(SB新書)

舟木彩乃
心理学者・カウンセラー。公認心理師・精神保健福祉士。博士(ヒューマン・ケア科学/筑波大学大学院博士課程修了)。約1万人の相談に対応し、中央官庁や地方自治体のメンタルヘルス対策に携わる。

プライムオンライン特集班
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