今シーズン最強寒波の襲来で、日本海側では大雪のピークとなっている。
この厳しい寒さの中、10日早朝に兵庫県の西宮神社で福男選びが行われた。
また同日、岐阜・中津川市にある西宮神社の分社でも福男選びが初めて行われ、2人の“一番福”が誕生した。

転倒者続出…約230メートルの石畳を全速力で駆け抜け

兵庫県の西宮神社で行われた新春恒例の福男選び。
10日午前6時の開門とともに、参加者たちが一斉に走り出した。

午前6時の開門とともにスタート
午前6時の開門とともにスタート
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約230メートルの石畳を全速力で駆け抜け、本殿にいち早く到着した3人がその年の福男となる。

2025年も転倒者が続出
2025年も転倒者が続出

2025年も転倒する人が続出する中、先頭でゴールし、見事「一番福」となったのは、17歳の高校生・大岸史弥さんだった。

一番福は県立宝塚高校の2年生・大岸史弥さん

大岸さんは、兵庫県立宝塚高校の2年生で、陸上部に所属。
2024年に行われた阪神地区の大会では、円盤投げで優勝、やり投げでも2位になったという精鋭だ。

一番福の大岸史弥さん(左)
一番福の大岸史弥さん(左)

その手には、友人からの激励なのか、「やったれ」「福男期待してる」などの言葉が書かれていた。

大岸さんは、「全然実感がないんですけど、今年いい1年にできたらなと思います。自分の福を能登の人などに分けられたらいいなと思っています」と語った。

二番福の小松勇輝クワァベナさん
二番福の小松勇輝クワァベナさん

二番福は、龍谷大学3年の小松勇輝クワァベナさん(21)。
父はガーナ出身で、高校までサッカーをしていたということで、「いろんな人に支えられてばかりなので、支えてくれる人に福を届けられればなと思います」と笑顔で話した。

三番福の矢吹彰大さん
三番福の矢吹彰大さん

三番福は、同志社大学4年の矢吹彰大さん(22)。
硬式野球部に所属していて。2024年秋のリーグ戦に出場していた。

矢吹さんは、「今年は大学最後の年であり、社会人1年目の年なので、いいスタートが切れてうれしいです」と喜びを語った。

不利なくじ番号から三番福に輝いた矢吹さん
不利なくじ番号から三番福に輝いた矢吹さん

矢吹さんは、くじ番号が35番と決して有利ではない位置からのスタートで、開門直後は先頭から少し離れていたが、50メートル6秒台の脚力と野球の走塁で鍛えたコーナリングで追い上げ、三番福に輝いた。

能登の神職も裏方で参加「「この福が復旧復興へ根ざせれば」

2025年の福男選びには、能登半島地震で被災した石川・珠洲市の神社で神職を務める小林隼也さん(31)が裏方として参加した。
背中に「能登」と書かれた衣装で、赤門を内側から支える「門押さえ」を任された。

裏方として参加した石川・珠洲市の神社の神職・小林隼也さん(31)
裏方として参加した石川・珠洲市の神社の神職・小林隼也さん(31)

小林さんは、「この福が、復旧復興へ根ざせればいいなと思います」と話した。

岐阜県の分社でも初の福男選び

加えて10日は、岐阜・中津川市にある西宮神社の分社でも、福男選びが初めて行われた。

太鼓の音を合図に、参加者はうっすらと雪が積もった旧中山道の中山道の中津川宿をスタート。神社の前まで約400メートルを駆け抜けた。

うっすらと雪が積もった道を参加者が駆け抜けた
うっすらと雪が積もった道を参加者が駆け抜けた

一番福となったのは、岐阜・恵那市出身の鈴木悠右さん(30)。
陸上の短距離選手だ。

岐阜・中津川市の一番福は鈴木悠右さん
岐阜・中津川市の一番福は鈴木悠右さん

鈴木さんは、「一番福、周りに福を配るという話があるので、ちょっといいことをして、少しずつ福をみんなに振り分けていけたらいいと思う」と話した。

兵庫と岐阜で2人の一番福が誕生した2025年の福男選び。
より多くの人に福が届けられそうだ。
(「イット!」1月10日放送より)

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