渋谷駅周辺で進む100年に一度の大規模再開発により、2030年には歩行者デッキ「渋谷スカイウェイ」などが整備される。迷宮化した動線を整理する目的だ。

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また、池袋ではリニューアルオープンを控えた西武池袋本店で、47ブランドを集めたコスメフロアが公開された。

「100年に一度」渋谷の再開発の最終章

渋谷で100年に一度の大規模な再開発や池袋で改装プロジェクトも進んでおり、東京の大改造が続いている。

テーマは「大再開発で東京の街並みどう変わる?ソレってどうなの?」だ。メディアに8日、渋谷駅周辺で進んでいる再開発の工事現場が公開された。

金子聡太郎記者:
渋谷スカイウェイです。宮益坂方面から道玄坂方面へと渋谷を東西に結ぶ歩行者デッキです。

2030年度に完成予定の渋谷スカイウェイからは、渋谷駅周辺の街並みが一望できるようになる。

将来的にはハチ公広場から渋谷駅西口など、様々な場所へ直接行けるようになる。渋谷駅周辺の施設にアクセスしやすくなり、電車での移動もJR線と私鉄の乗り換えが楽になる。

さらに、2031年度には、渋谷スクランブルスクエアの中央棟と西棟が完成予定だ。2034年度にはハチ公広場の整備が完了する計画になっている。

担当者:
現状、渋谷の駅前は広場なども工事中のところもあり、なかなか混雑している。2030年を目処に大きく改善するのは、今回の改修のポイントです。デッキ階がつながることで流動(人の流れ)がばらけるので、歩行者がよりスムーズに快適に歩いていける空間ができる。

100年に一度と言われる渋谷の再開発の最終章に、街の人たちからは期待の声が上がっている。

街の人:
信号や横断歩道が車が多くて渡りにくいので、(再開発で)そういうのができるといい。新しいショッピングモールなどあっち(西口・南口)にできてるイメージなので、行きやすくなったらいい。

街の人:
え!すごい。初めて聞いた。

街の人:
(スカイウェイを)使いたい。

街の人:
道が混雑して進めないことが多いからありがたいです。

取材班:
再開発の完成は9年後ですが?

街の人:
「学生のころこんなだったが、今こうなってるんだ」という感動が楽しみ。

不動産に詳しい専門家の山本さんに伺った。なぜ、渋谷はこれほどの再開発をするのでしょうか?

不動産に詳しいさくら事務所・山本直彌取締役副社長:
渋谷に観光、インバウンドも含めて海外の方が来た際に、迷路のようになっている。場所が分かりづらいのが渋谷駅で従来からあった課題。スカイデッキは、「展望する」「観光地で利用する」という側面もあると思うが、そういった方々が「よりわかりやすく移動する」という側面もある。その中にさらに観光できる施設があると、より「利用しよう」「行ってみよう」という考えになっていくと思う。海外の人に対しての効果も非常に大きいのでは。

山本さんは、迷路のようだった渋谷が行き来しやすい街になることで、他にもメリットがあると言う。

不動産に詳しいさくら事務所・山本直彌取締役副社長:
一番大きいのは「商業的効果」。より多くの人が往来し 、より多くの商業施設にビジネスチャンスが生まれるようになっていく。

西武池袋本店に美容の新名所誕生

青井キャスター:
山口さん、渋谷の再開発どう思いますか?

SPキャスター山口真由さん:
渋谷って巨大ターミナル駅だけに迷宮化してるじゃないですか。しかも、再開発により複雑になった印象があったので、これが改善するとすごい楽しみだなと。

青井キャスター:
一方、リニューアルオープンの第1弾を9日に控えた西武池袋本店では、3階のコスメティックスフロアが公開されました。

1フロアに首都圏トップクラスとなる47のブランド。1700平米という広さを誇るコスメティックスフロア、キャッチフレーズは日本最大級の美のテーマパークだ。ブランド専用の「キャビン」と呼ばれるフェイシャルルームも1つだったものを6つに増やした。

取材班:
こちらでは、まるでサロンにいるかのようなラグジュアリーな空間で、スキンケアを受けることができるということです。

青井キャスター:
また、幅広い世代のニーズに対応するため、人気のハイブランドが揃い、男性の美容部員の数も11人に増員されます。

西武池袋本店・寺岡泰博店長:
駅ターミナルなので、これまでの従来のお客さまを大事にすること自体は変わってない。その上で、これまで取りきれていなかった富裕層のお客さまや、他のエリアのお客さまはこれからしっかりと狙っていきたい。元々この百貨店はそこまでインバウンドが多い店ではなかった。そういう意味では、これからそういったお客様に来ていただきたい。インバウンドの方々は「トータルでクイックにまとめて買いたい」という需要もあると思うので、専用のカウンターのようなものを今回用意した。

青井キャスター:
渋谷や池袋など、都心の再開発が進む裏にはどんな理由があるのか。専門家の山本さん、教えて下さい。

不動産に詳しいさくら事務所・山本直彌取締役副社長:
ターミナル駅と言いながらも、片一方の出口は人気があって、そうでもないところは人通りがまばら。そこの人の流れを潤滑になるべく分散させていくというところは、再開発が持っている期待効果の一つ。それらを狙った再開発でもあるのが特徴かと思います。

様々な場所で行われている再開発、東京の大改造が続いている。
(「イット!」7月8日放送より)

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